判例(第三者が賃借権の目的である土地の上の建物の所有権全部を取得した場合には、土地の賃貸人が賃借権の譲渡又は転貸を承諾しないときは、その第三者は賃貸人に対し、建物の買取請求権ができる(借地借家法14条)。しかし、建物の持分を取得したにすぎない者は、建物買取請求ができない。)
2026/08/30 更新
このページを印刷最判令和8年8月28日
第三者が賃借権の目的である土地の上の建物の所有権全部を取得した場合には、土地の賃貸人が賃借権の譲渡又は転貸を承諾しないときは、その第三者は賃貸人に対し、建物の買取請求権ができる(借地借家法14条)。しかし、建物の持分を取得したにすぎない者は、建物買取請求ができない。
| 借地借家法14条 (第三者の建物買取請求権) 第三者が賃借権の目的である土地の上の建物その他借地権者が権原によって土地に附属させた物を取得した場合において、借地権設定者が賃借権の譲渡又は転貸を承諾しないときは、その第三者は、借地権設定者に対し、建物その他借地権者が権原によって土地に附属させた物を時価で買い取るべきことを請求することができる |
解説
(1)相続等の理由によって、第三者が建物の持ち分を取得したことで建物買取請求が認められると、賃貸人はその持ち分を取得して、建物共有者の一人として建物の共同管理を強いられることになるので、建物買取請求権の趣旨以上に賃貸人に負担を強いることになる。
したがって、建物の持分を取得したにすぎない者は、建物買取請求ができないとされた。
(2)共有者の一人が他の共有持ち分を取得して単独所有になった場合にまで、建物買取請求権が否定されているわけではない。




