判例(種苗法で登録されている原告品種と、侵害品が同一であるかを鑑定するさいに、侵害品を入れる試験管を原告が用意したことから、その試験管にもともと原告品種が混入した可能性があること等から、原告品種と被告の販売等する品種が同一であるとは認められない、とされた。)
2026/09/27 更新
このページを印刷種苗法
(1)種苗法は、新品種を開発した人や会社の権利(育成者権)を守る法律です。
(2)新しく開発した品種を国に登録すると、開発者に「育成者権」が与えられます。
(3)登録から原則25年間(果樹などの木本は30年間)、勝手に増やしたり売ったりしないように求める権利が保護されます。
しいたけの栽培と、同一性の鑑定
(1)しいたけの繁殖は胞子で行われる。子実体が成熟すると胞子が飛散し、発芽して成長し子実体となる。
(2)子実体の一部を切り取り培養すれば、その子実体に由来する菌糸を純粋に分離できる。
(3)活力あり、均一で安定した菌糸を保持するためには、これらの作業を定期的に繰り返すことで、他の菌糸が混入する可能性を排除できる。
(4)細胞や微生物の品質を一定にするには、培養している細胞や微生物の一部を抽出して、新しい場所で培養をすることが不可欠です。これを植継行為という。植継行為をしないと、容器の中で栄養分が消費されたり、細胞や微生物が排出した老廃物が溜まったり、他の雑菌等が繁殖したりする可能性があります。
(5)登録されている原告品種と、侵害品が同一であるかは、第三者である種苗管理センターが依頼者と一緒に店舗等で販売されている侵害品を入手し、入手日・入手場所を記録してその侵害品を預かって、これらが同一であるか鑑定するのが通常です。
(6)また、再試験をするときに備えて、両品種の資料も一部残しておくことが必要です。
東京地判令和7年4月24日 判例タイムズ1547頁
種苗法で登録されている原告品種と、侵害品が同一であるかを鑑定するさいに、侵害品を入れる試験管を原告が用意したことから、その試験管にもともと原告品種が混入した可能性があること等から、原告品種と被告の販売等する品種が同一であるとは認められないとされた。




