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【民事保全・強制執行】強制執行と民事保全

2023/10/17 更新

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判決

(1)判決で勝ち、相手方が控訴せずに勝訴判決が確定したとき、裁判上の和解をしたが相手方が履行しないとき、公正証書を作成しているとき、相手方の財産を強制的に現金化して回収する手続を強制執行手続(差押え)といいます。

(2)例えば、判決に「A さんはBさんに100 万円支払え」と書かれているとします。この判決だけでは現金回収はできません。

 A さんが大阪銀行に預金を持っているとします。当然、大阪銀行はA さんにしか預金を払い戻しません。(正確な表現ではありませんが)裁判所が上記の判決に従って大阪銀行に対し「A さんの預金をB さんに支払ってください」と命じるわけです。大阪銀行はこれにしたがってB さんにお金を支払います。これでやっと現金回収が図れるのです。

債務者の財産の把握

(1)あなたが相手方からお金を回収するには判決で勝つだけでなく、相手方の財産がどこにあるのか把握して裁判所に届ける必要があります。相手方が企業であれば相手方の取引先(請負代金等の差押え)、相手方がサラリーマンであれば勤務先(給与の差押え)、預金、生命保険、不動産についてどこにあるのか把握していないと強制執行は難しいのが現状です。

 強制執行の手続は、裁判所で行います。本人でもできますので、裁判所に問い合わせてはどうでしょうか。

(2)財産の場所によって問い合わせるべき裁判所が変わります。例えば、大阪市では以下の裁判所となります。

大阪地方裁判所第14 民事部
06-6350-6950

民事保全・仮差押え

(1)民事保全・仮差押えという手続もあります。例えば、被告が土地などの財産を所有していても、土地を売却されてしまうと勝訴判決を取得しても被告からお金を回収することができなくなります。

 そこで、あらかじめ被告の財産について、売ったり隠したりできなくする制度が民事保全(仮差押え)です。

(2)例えば、あなたが被告(債務者)として、預金の仮差押え手続をされてしまうと、あなたも預金を引き落とせなくなります。もっとも、相手方がその預金を引き落とすには、仮差押えの手続き後に訴訟して勝つ必要があります。仮差押えは財産を動かせなくなる(凍結される)手続とイメージして下さい。

供託金

(1)民事保全をするには供託金が必要となります。
(2)民事保全は、判決が確定するまで被告の財産を凍結等する手続きです。訴訟で勝訴すれば、全額返ってきます。訴訟で負けた場合には、正当な権利もなく、被告の財産を凍結等したのですから、損害賠償義務を負うことがあります。
 供託金はそのためのお金をあらかじめ裁判所(正確には法務局)に預けておく制度です。
(3)この供託金は本案について訴訟を提起して勝訴するまで返ってきません。供託金は1 年以上返ってこないこともあります。

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