判例(離婚係争中の夫から妻に対し自宅の明渡しや賃料相当損害金の請求が権利濫用になる場合、その夫から自宅を購入した不動産業者が、妻に対し自宅の明渡しや賃料相当損害金の請求をすることは権利濫用になり許されない。)
2026/08/30 更新
このページを印刷東京高判令和8年3月19日判例タイムズ1546頁97頁
離婚係争中の夫から妻に対し自宅の明渡しや賃料相当損害金の請求が権利濫用になる場合、その夫から自宅を購入した不動産業者が、妻に対し自宅の明渡しや賃料相当損害金の請求をすることは権利濫用になり許されない。
解説
(1)離婚係争中の夫から妻に対し自宅の明渡しや賃料相当損害金の請求が権利濫用になる場合、その夫から自宅を購入した不動産業者が、妻に対し自宅の明渡しや賃料相当損害金の請求をすることができると、夫は不動産を売却することでその目的を達成することができるため妥当ではない。
(2)そもそも、相手方が対抗要件を欠く場合にでも、相手方の不動産の利用を知っていながら、相場より安く不動産を取得した者が建物の明渡し請求をすることは権利濫用になるとする判例がある。(最判昭和43年9月3日民集22巻9号1817頁、最判昭和52年3月31日裁判集民事120号355頁、最判平成9年7月1日民集51巻6号2251頁)
本判例でも、不動産業者は妻が居住していることを知っていたであろうから、その分相場より安く不動産を取得していたであろうから、今までの判例の枠組みにそって判断したものである。
参考
判例タイムズ1546号97頁以下




