Q 使用貸借はどのような事情があれば解約できますか。
2026/08/01 更新
このページを印刷使用貸借
(1)使用貸借とは、お金を払わずに(無償で)物や土地を借り、使い終わったら返す契約です。家族や親族の間でよく使われます。
(2)低額の金銭が支払われてしたときでも、固定資産税その他の費用と比して賃料といえない場合には、使用貸借となります。
当事者の信頼関係の破壊を理由とする使用貸借の終了
(1)当事者間の信頼関係が破壊されれば使用貸借が終了します。
(2)最判昭和42年11月24日民集21巻9号2460頁は、当事者間の信頼関係が破壊された場合に、旧民法597条2項ただし書類推(現行法の民法598条1項類推適用)により使用貸借契約を終了された事案とされています。
(3)使用貸借は特別な人間関係を背景として、好意により許容されるに至ったものであり信頼関係が破壊されると使用貸借は終了します。
大阪高判令和7年6月4日 判例タイムズ1545号96頁
借主が近隣に対する迷惑行為を継続的に行ったことを理由に、当事者間の信頼関係が破壊されたとして、旧民法597条2項ただし書類推(現行法の民法598条1項類推適用)により使用貸借契約の終了を認めた。
当事者の信頼関係の破壊において考慮される事情
当事者の信頼関係の破壊を理由とする使用貸借の終了について、どのような事情が考慮されるかについては、大きくは以下の3つに分類できるとされています。
①使用貸借の背景にある人間関係の変更
使用貸借が親族関係の人間関係を背景として開始された場合に、離婚、離縁という身分関係に変更があった場合に、当事者間の人間関係が悪化した場合
②扶養義務を履行しなかった事情
使用貸借が、借主の貸主に対する扶養義務の履行、援助のお礼や期待を背景として開始された場合に、これが履行されたなかった場合
③借主が配信的行為を行った場合
借主が貸主の人格的利益や、財産的利益を侵害する場合
参考
判例タイムズ1545号96頁以下
当事者の信頼関係の破壊を理由とする使用貸借の終了について簡潔な説明がされています。




