Q 無権代理行為の追認について教えて下さい。
2026/05/21 更新
このページを印刷無権代理行為の追認

無権代理行為の追認について教えて下さい。

無権代理であってもその法律行為を本人が追認すれば、契約の時にさかのぼってその効力を生じさせることができます。
これが無権代理行為の追認です。
無権代理の場合に、本人が相手方に対し、「無権代理ではあるが、その法律行為を追認する。」と通知等すれば(民法113条1項)、無権代理行為による契約は、契約の時にさかのぼってその効力を生じます(民法116条)。
追認は、黙字の意思表示でもよいです。
つまり、単に、本人が相手方に対し、「無権代理だからその法律行為は自分とは関係ない。」と拒絶せずに、そのまま契約の履行をすると民法113条1項の追認と評価されることがあります。
一部の弁済と追認
例えば、100万円で土地を売却する取引が無権代理だったとします。
例えば、売主が無権代理であったが、真の権利者である売主が登記移転手続をすれば、追認になるでしょう。
これに対して、買主が無権代理人であった場合に、真の権利者である買主が1万円だけ払った場合にどうなるのでしょうか。
特に、売主から催促されて、とりあえず、1万円を渡したときに、追認の意思まであったか問題となります。
無権代理行為の追認の要件事実
① AがCと法律行為(例えば契約)をすること
② AがBの代理人として、①の法律行為(例えば契約)をすることを示したこと(顕名)
③ B(本人)が追認したこと
参考
岡口基一 「要件事実マニュアル 第6版 第1巻 民法1 」249頁
- 民法
- 113条 (無権代理)
1項 代理権を有しない者が他人の代理人としてした契約は、本人がその追認をしなければ、本人に対してその効力を生じない。
2項 追認又はその拒絶は、相手方に対してしなければ、その相手方に対抗することができない。ただし、相手方がその事実を知ったときは、この限りでない。
116条(無権代理行為の追認)
追認は、別段の意思表示がないときは、契約の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者の権利を害することはできない。






