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相続税の「税務調査(実地調査)」はいつ来る?
事前連絡から当日の質問内容

【この記事の監修者】

井上 正人 弁護士(大阪弁護士会所属 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表)

相続税の税務調査(実地調査)が実施される時期と事前連絡

Q 相続税の税務調査(実地調査)は申告からいつ頃、どのような連絡で来ますか?
A 相続税の申告完了から「1年〜2年後の秋(8月〜11月頃)」に実施されるのが一般的です。突然訪問されることは原則としてなく、事前に税務署から電話で日程調整の連絡が入ります。

相続税の申告書を提出した後に「いつ税務調査が来るのだろう」と不安を抱く方は少なくありません。相続税の実地調査は、申告を行ってから申告後1〜2年経過した時期に実施される傾向があります。

特に時期としては8月から11月頃の「秋」に集中します。これは、国税庁の人事異動が毎年7月に行われ、新体制が発足した後の8月以降に税務調査の実施計画が本格化するためです。

事前通知(連絡)の流れと対応

実地調査が行われる場合、突然調査官が自宅にやってくるわけではありません。原則として、事前に税務署から電話で連絡が入ります。税務代理人を立てている場合は、代理人である税理士へ最初に連絡が入るのが一般的です。

電話では、主に以下の内容が伝えられます。

  • 調査の実施日時の調整(都合が悪い場合は変更可能)
  • 調査当日に用意しておくべき資料(通帳、不動産関連書類など)
  • 調査の対象となる相続人の確認

事前連絡があった段階で慌てず、必要な書類を整理し、当日に向けた準備を進めることが重要です。

税務署が事前調査で把握している内容

実地調査の当日、調査官は手ぶらでやってくるわけではありません。事前に徹底的な裏付け調査を行った上で訪問します。そのため、税務署は申告されていない資産の存在をすでに把握しているケースがほとんどです。

過去10年分の通帳履歴の徹底調査

税務署は強力な質問検査権を持ち、全国の金融機関に対して口座情報の照会を行うことができます。被相続人(亡くなった方)だけでなく、相続人や親族の口座についても過去10年分以上の取引履歴を精査しています。

大きな資金移動や不自然な引き出しがあった場合、その資金がどこへ消えたのか、あるいは誰に渡ったのかを徹底的に追及されます。

タンス預金や名義預金の追及

税務調査で最も指摘されやすいのが「タンス預金」「名義預金」です。

  • タンス預金:生前に口座から引き出され、自宅金庫や仏壇などに保管されている現金。過去の引き出し履歴と照らし合わされ、使途不明金として追及されます。
  • 名義預金:配偶者や子、孫の名義になっているものの、実際には被相続人が資金を出し、管理・運用していた口座のこと。「名前は子供だが実質は被相続人の財産」と判断されると、相続財産への加算を求められます。

税務署は独自のシステム等を駆使し、各親族の年収や資産状況を把握しています。収入に見合わない預貯金を持つ家族口座は、名義預金として疑われるリスクが高まります。

当日のスケジュールとよくある質問内容

実地調査は通常、朝から夕方までの1日(または2日間)かけて行われます。当日は自宅で調査官を迎え、面談形式で質問を受けます。

当日の標準的なタイムスケジュール

  • 10:00〜12:00(午前):ヒアリング(被相続人の生前の経歴、性格、生活状況、相続人への質問)
  • 12:00〜13:00(昼休憩):調査官は別場所(外食等)で昼食をとります
  • 13:00〜15:30(午後):現物確認(金庫、通帳、印鑑、保管場所等の確認)および詳細な質疑応答
  • 15:30〜16:30(終盤):本日のまとめ、指摘事項や今後の流れの説明

調査官による質問の意図

調査官の質問は一見、世間話や雑談のように思えるものが多いのが特徴です。しかし、すべての質問に明確な意図が存在します。

  • 「お亡くなりになる直前の体調や意思能力はどうでしたか?」 (理由:亡くなる直前の大型引き出しが本人の意思によるものか、他人の無断引き出し=手許現金化かを判断するため)
  • 「ご趣味やご旅行にはよく行かれていましたか?」 (理由:支出の傾向を把握し、口座から消えた資金の使途と整合性が取れているか確認するため)
  • 「ご家族の口座の印鑑や通帳はどなたが管理していましたか?」 (理由:名義預金に該当するかどうかを判定するため)

事実と異なる回答をしたり、うろ覚えで適当な答え方をしたりすると、後から辻褄が合わなくなり不利になるおそれがあります。分からないことは「記憶にありません」「確認して後日回答します」と素直に伝えることが大切です。

ペナルティを回避・軽減するためのポイント

税務調査で財産の申告漏れが発覚した場合、本来納めるべき税金に加え、以下の加算税や延滞税(ペナルティ)が課されます。

  • 過少申告加算税:申告額が少なかったことに対するペナルティ(10%〜15%)
  • 重加算税:意図的な財産隠蔽や装飾があったとみなされた場合の非常に重いペナルティ(35%〜40%)
  • 延滞税:納付が遅れた期間に応じて課される利息相当の税金

早めの修正申告と専門家へのご相談

もし実地調査の連絡が来た後であっても、事前調査の指摘を受ける前に自主的に修正申告を行えば、過少申告加算

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弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人 (いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、借金問題、既婚者との男女トラブルなど、日常の不測の事態に直面した皆様の心理的なご負担を少しでも和らげ、円満な解決を導くためのサポートを徹底して行っています。どんな小さなお悩みでも、まずは当事務所の事務スタッフがLINEのチャットにて丁寧にお話をお伺いいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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