仕事復帰プログラム
2024/04/02 更新
仕事復帰プログラム
(1)育児や、介護等で仕事を辞めた人を積極に採用する取り組みが始まっています。
(2)このための仕事復帰プログラムを用意する動きがあります。
仕事復帰プログラムのメリット
(1)幅広い人から選考することで、良い人材を採用できます。
(2)在職する社員にも、例えば、育児に専念した後に復帰するという新しいキャリアプランを提案することもできます。
(3)採用の点から考えれば、よく知った人物に直接声をかけることができます。採用のミスマッチが起こりにくく、最良の採用方法の一つです。
誤解
(1)かつては、「仕事を中断した社員については、仕事への意欲がない。過去の経験も何十年も前であり利用できない。」という誤解もあった。
(2)しかし、実際紙に、育児や、介護等で仕事を辞めた人を積極的に採用した企業ではそのような結果とはならなかったとのことです。
仕事復帰プログラムの法形式
法律的な形式としては、リターンシップ(学生のインターンシップと同じ方法)、直接採用(普通の採用)、個人事業として仕事を一部外注する場合がありえます。
経営者の関与
(1)仕事復帰プログラムは新規事業であり既存組織との間で衝突もありえます。経営者が関与して、同組織を保護し、支援する必要があります。
(2)例えば、新規事業と既存事業の間で、資金、人材等について利害対立が発生した場合には、直接、経営チームが関与して調整することが必要になるでしょう。経営者が、新規事業のリーダーと綿密に連絡を取り合って、迅速な対応をする必要があります。
(4)経営者が新規事業の促進に力を入れると社員にメッセージを送るほかに、予算を確保し、人材の確保を周りに働きかけるか、新規事業に採用権限を付与する必要があります。
仕事復帰プログラムのポイント(その1)
育児や、介護等で仕事を辞めた人は、仕事をやっていけるかについて不安を抱えています。
そこで、以下のような仕組みが有効だといわれています。
(1)研修、メンター
仕事になれてもらうために、特別な研修や、相談相手となる先輩社員(メンター)制度を構築しましょう。
(2)団体行動
復帰社員を数人一緒にグループにして、研修等を進めましょう。復帰社員同士で相談できれば、不安を和らげることになります。
仕事復帰プログラムのポイント(その2)
(4)アルムナイ
アルムナイも、仕事復帰プログラムの対象にしましょう。
(5)リファラル採用
その人の仕事ぶりを知っている社員に、採用希望者を募集してもらう方法も活用しましょう。
(6)成功事例の紹介
例えば、育児に専念した後に復帰するという新しいキャリアプランを実践した人を社内で広く宣伝し、会社の雰囲気を変えていくこともできます。
参考
ハーバードビジネスレビュー2021号48頁