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判例(他人の社会的名誉を低下させる記事をリツイートすること、これらの記事のイラストを投稿することは、不法行為が成立する)

2026/01/04 更新

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事案

(1)XはAから性被害にあった。

XはAを民事訴訟で訴えて、裁判所は性被害を認めてXの請求を認めた。

(2)上記訴訟で裁判所が性被害を認めた後、漫画家のY1は、Aの主張を前提に、性被害が虚偽であることを前提とした風刺画(イラスト)を作って、SNSに投稿した。

(3)Y2は、Y1の投稿について、コメントを付けずにリツイートした。

(4)なお、Y1は、自分の投稿は風刺画であるから、Aの主張を分かりやすく表現したものであるから、Xの社会的評価を下げるものでない、と主張した。

判決

(1)その風刺画は「Aの性被害は虚偽である」旨を表現するものであると読める。かつ、Y1の投稿は多数の読者に閲覧されて拡散していることから、Xの社会的名誉を低下させる行為であるから、名誉毀損を理由とする損害賠償請求が成立する。

(2)Y2は、Y1の投稿についてコメントを付けずにツイートしているが、Y2のその他の言動をあわせて考慮すれば、そのY1の投稿内容に賛同する旨のY2の意思を示す表現行為であるとして、名誉毀損を理由とする損害賠償請求が成立する。

令和4年11月10日東京高裁

参考

判例タイムズ1521号81頁

解説

(1)本件の風刺画については、中立的な立場で事実を表現したものとは読める内容でなく、名誉毀損行為にあたる、と認定されました。

(2)ツイッターというSNSでは、他人の記事をツイートすれば、自分のフォロワーにもその記事をそのまま見せることになります。

(3)確かに、「ある人の名誉を侵害する」ような記事について、「この記事については賛同できない。」と意見を付けてツイートした場合には、その人の社会的評価を低下させる行為ではないでしょう。しかし、通常、何らコメントをつけずに、「ある人の名誉を侵害する」ような記事について、コメントせずにツイート(拡散)させた場合には、その投稿内容に賛同する意思を示すものであり、名誉毀損行為にあたる、と認定されることになるでしょう

弁護士 井上正人
 この記事の著者・監修 弁護士 井上 正人(いのうえ まさと) 大阪弁護士会所属(登録番号:43449) /
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、借金問題、既婚者との男女トラブルなど、日常の不測の事態に直面した皆様の心理的なご負担を少しでも和らげ、円満な解決を導くためのサポートを徹底して行っています。どんな小さなお悩みでも、まずは当事務所の事務スタッフがLINEのチャットにて丁寧にお話をお伺いいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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