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ビジネス知識

プラットフォームとは何か。

2024/04/13 更新

プラットフォーム(ビジネス)の定義

 プラットフォーム(ビジネス)は、ユーザーとユーザーの取引(何らかの価値の交換)を支援して、今までに無かった価値を提供するビジネスです。

①取引費用の軽減

(1)プラットフォームビジネスは、取引前のコスト(商品の情報を集めるコスト、商品を探すコスト)、交渉のコスト(価格交渉等のコスト)、取引を実行するコスト(商品の輸送や代金の支払い等のコスト)を軽減して、ユーザーとユーザーの取引を円滑化させます。

(2)例えば、口コミや評価等の機能は、取引前の情報収集のコストを下げることになります。

②新しい価値の提供

(1)プラットフォームを通じた取引では、既存のビジネスとは異なって、取引費用が軽減されます。つまり、新しい価値を生み出します。
(2)これが既存のビジネスとの間で差別化要素となります。

アレックス・モザド他  (著)、藤原朝子 (訳)「プラットフォーム革命―経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか 」62頁~64頁

③在庫を持たないこと

(1)プラットフームの運営者は、ユーザーとユーザーの取引(何らかの価値の交換)を助けるだけであり、在庫を持ちません。
(2)取引量を増えても資金調達が不要であり、スピーディーに規模を拡大できます。

アレックス・モザド他  (著)、藤原朝子 (訳)「プラットフォーム革命―経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか 」62頁~64頁

具体例

  例えば、プラットフォームビジネスの例は以下のとおりです。

 お客と、宿泊場所を結びつける、エアビーアンドビー

 お客と、小売業者を結びつける、アマゾン

 ユーザーの情報交換を助ける、フェイスブック、ツイッター

 ユーザーの情報交換を助ける、ライン

 ユーザー間の情報交換を助ける、ドロップボックス、ズーム

 ユーザーが動画を提供し、ユーザーがこれを閲覧する、ユーチューブ

 お客と、アプリ業者の取引を助ける、アップルストア

 お客と、ゲーム会社の取引を助ける、プレースティション(ソニー)

プラットフォームビジネスの脅威

(1)例えば、エアビーアンドビーは、客室という在庫を持たないが、在庫を持つホテルチェーンと互角以上のスケールメリットを享受します。

(2)口コミ等の機能など、新しい価値を生み出しており、既存のビジネスに優位性を持ちます。

(3)プラットフォームの本質的な価値はネットワークにあります。成功するプラットフームはユーザーの増加によってさらに魅力的となります。プラットフォームの成長は加速度的です。限界費用も低く、一気に成長することができます。

プラットフォームビジネスはハイリスク、ハイリターン

(1)プラットフォームビジネスは、既存のビジネスよりも大きくなれると決まっているわけではありません。

(2)確かに、成功したプラットフォームは、既存のビジネスを上回ることができます。しかし、成功できないプラットフォームは、ユーザーが集まらず消滅します。

(3)プラットフームビジネスでは勝者は1社しかありません。2番手となったプラットフォームは消滅します。

アレックス・モザド他  (著)、藤原朝子 (訳)「プラットフォーム革命―経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか 」62頁~64頁、136頁~143頁

永遠に存在するプラットフォームは無い

(1)ユーザーが新しいプラットフォームに乗り換えるには乗り換えコストがかかります。また、既存のプラットフォームのユーザー数が多ければ、新しいプラットフォームの魅力が相対的に小さくなります。

(2)しかし、実際には、新しいプラットフォームが生まれ、先行するプラットフォームが消滅することは絶えず起きてきました。
 ユーザーが乗り換えコストを負担するだけの魅力ある、新しいプラットフォームが誕生すれば、先行するプラットフームは消滅する運命にあります。

アレックス・モザド他  (著)、藤原朝子 (訳)「プラットフォーム革命―経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか 」115頁~116頁、309頁

マネタイズが複雑であること

(1)プラットフームは、多数のユーザーがいないと機能しません。そこで、当初は無料で運営されることがあります。また、料金を課すことがユーザーを失う原因になることがあります。

(2)ユーザー登録に料金を課すのは適切ではないことが多い。ユーザー(取引)を減らす可能性があるからです。

(3)例えば、取引の成立時に手数料をもらう方法が考えられます。

(4)例えば、取引を実行するサポート(商品の輸送や代金の支払い等の)のサービスで料金をもらうことが考えられます。

(5)例えば、お奨めの表示であったり、ユーザーにプラットフォームのよりよい使い方(取引の成立をサポートする)コンサルティングの形で料金をもらうことが考えられます。

参考

ジェフリー・G・パーカー 他(著)、渡部典子(訳)「プラットフォーム・レボリューション PLATFORM REVOLUTION 未知の巨大なライバルとの競争に勝つために 」172頁以下

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