【事業領域の選定】事業ドメイン
2024/04/13 更新
事業ドメイン
(1)事業ドメインとは、企業が経済活動を行う事業領域のことです。
(2)事業ドメインの決定では、以下のことを考慮するべきでしょう。
事業計画と事業ドメイン
(1)事業計画は、現在の状況と、本来あるべき現状(もしくは、将来のあるべき状況)を一致させるために、今の仕事に加えて、タスクを追加することになります。
(2)資源は有限であり、タスクを追加することは、他のタスクを中止することでもあります。優先順位を判断して、タスク(既存のタスクと新しいタスク)の取捨選択する必要があります。
(3)①会社の良いところを見つけましょう。②問題を見つけましょう。③②をするための時間を捻出しなければなりません。辞めることを決めなければなりません。
(4)そのためには、事業ドメインの確認が不可欠です。
3W1Hのフレームワーク
事業ドメインを3W1Hのフレームワークで、事業ドメインを明確にしてみましょう。
①事業内容(What)
「どんな事業をするのか。」を明確にしましょう。
②狙う市場(顧客)(Who)
(1)顧客(市場)を明確にしましょう。
(2)その事業において、(ア)自社が1番になれること、(イ)利益を出せること、(ウ)熱意をもって取り組めることが必要です。(ハリネズミの概念)
(3)市場(顧客)をニッチにしぼって、選択と集中を行えば1番になれる分野が見つけるはずです。(ランチェスター戦略)。
③会社の強み(ユニーク)( why )
(1)他社には無い会社の強み(ユニーク)を3つ定義しましょう。
(2)ここでの「強み」は、他社には真似できない点(自社が1番になれる点)であることが必要です。
④プロセス(How)
(1)事業内容を各プロセスに分けてみましょう。
例えば、広告→問い合わせ後の営業→商品販売
(2)各プロセスにおいて、どのような仕組みで、会社の強み(ユニーク)を支えているかを明確にします。
〇 販売 ネット販売で直販 (営業コストをカット)
↓
〇 製造 自社生産 (生産コストをカット)
↓
〇 納品 外部の輸送業者に輸送を依頼
顧客との約束
(1)各プロセスにおいて、会社の強み(ユニーク)を支える会社の仕組みを、顧客との約束として書き出しましょう。
(2)顧客との約束を、お客さんにどのように見える化するかも検討が必要です。例えば、「ピザを30分で届けます。30分を過ぎたら無料にします。」と約束することは、見える化の一つです。(RTB(Reason To Believe)「信じるに足る根拠)
(2)例えば、「会社の強み(ユニーク)をスピードとする」と以下のようになります。
HPでの集客
問い合わせから半営業日以内に折り返しの連絡をします。
↓
顧客のニーズのヒアリング
1週間以内に、アポイントをとります。
↓
サービスの提供
3週間以内に、設計、製造、納品いたします。
↓
1年後のフォロー
弾み車の法則
(1)会社の強みを強化していることで、さらに強みを強化されていく、好循環を作る必要があります(弾み車の法則)。
(2)弾み車の法則とは、「広告宣伝費を削って安売りする。→ 安売りが口コミで広がって売り上げがアップする。→仕入れの量が増えてさらに、値段を下げる。」という好循環のことをいいます。
参考
Gino Wickman「TRACTION トラクション ビジネスの手綱を握り直す 中小企業のシンプルイノベーション」65頁以下