【金融政策】日本の金融緩和政策
2024/12/16 更新
日銀当座預金
(1) 日本の民間銀行は、日銀当座預金を持っています。
(2) 日銀は、「銀行の銀行」と呼ばれます。
(3)民間銀行は、預金の一部を法定準備預金として、日銀に預けています。
量的緩和政策
(1)日銀は、量的緩和政策を取る場合には、民間銀行から国債等を購入して、現金を民間銀行に渡します。
(2)上記の決済にも、日銀当座預金が使われます。
(3)日銀当座預金の金額を増やすことによって、市場に供給する貨幣量を増やします。
低金利政策(ゼロ金利政策)
日銀は、民間銀行に資金を貸し付けています。このときの利息を下げることで、民間銀行は低金利で資金を得ることができます。その結果として、民間銀行は、企業等に低金利でお金を貸すことができます。
利子と景気
(1) 日本の金融政策の目的は利子を下げて、景気をよくすることにあります。
(2) 金利が下がると、企業や個人は低い利率でお金を調達できるようになります。
(3) 企業は積極的に投資を行い、景気がよくなります。
(4) 個人も積極的に自宅等を購入するために、経費が良くなります。
流動性の罠
(1) 金利を低下させすぎると、金融機関は企業等に貸し付けるメリットがなくなります。
(2) したがって、一定以上、利子を下げると、貨幣供給や、利子を下げることによる景気刺激策は機能しなくなります。
(3)現在の金利は低くなりすぎており、もはや、その影響は少ないといわれています。
参考
永易淳ほか「有斐閣ストゥディア はじめて学ぶ国際金融論」104頁以下