【試験の方法】コンピテンシー面接
2024/08/16 更新
コンピテンシー面接
(1)コンピテンシーは、高い成果を出す人の特徴(特定の行動)です。
(2)コンピテンシー面接は、コンピテンシー(行動特性)を確認する面接です。
具体的な事実を聞く。
(1)コンピテンシー面接では、過去の具体的事実(経験)を聞きます。
(2)その人がどのように考えているか(主観的な意見)は聞きません。
(3)面接でどんなことを言うのか、ではなく、どんな行動をする人なのか、が重要だからです。
将来の行動を述べてもらうことはできません。したがって、過去の具体的事実(経験)を聞くべきです。
事実と評価を分ける。
(1)Aさんは、コミュニケーション能力が高い、という評価は、客観的ではありません。
(2)例えば、マクドナルドで5年働いた、というのは事実です。例えば、先輩バイトとして後輩の指導をした経緯ここから、飲食店でのアルバイト経験から、コミュニケーション能力を読み取ることは可能です。
(3)事実と評価を分けて考えることが大切です。
参考
曽和利光「人材の適切な見極めと獲得を成功させる採用面接100の法則」30頁
特定の経験について、どのように行動をしたかを聞く。
コンピテンシー面接では、困難だった状況について聞いてきます。
困難だった状況だけでなく、以下のような事実を聞いてもよいでしょう。 どんなときにどんな行動を取れる人材を採用したいのか、という観点で質問を考えましょう。 (1)チームで、難しい課題に取り組んだときの経験 (2)チームその他で、人間関係でトラブルになったときの経験 自分とメンバーがトラブルになったときの経験、自分がメンバーのトラブルに仲裁した経験 (3)失敗した経験(失敗から学んだ経験) (3)継続的に取り組んだ経験(楽しいことは除きます。楽しいことを趣味として続けた経験は除きます。) を聞くのがよいでしょう。 |
聞く時点を選びましょう
活動の内容
(1)直近の活動を聞きましょう。
(2)職歴がないときには、学生時代の話を聞きましょう。
(3)どんな活動をしていたのかを聞いて、集団行動を探しましょう。部活、ゼミ、何でもよいです。
(4)前職があれば、どんな業務をしていたかを聞いて、集団行動や、接客の経験、教える経験等、対人関係の経験を探します。
困難だったときの経験
(1)できれば、「こんなことはなかったですか。」と、こちから方向をつけてあげましょう。
(2)聞き取りには経験が必要なので、最初は何名かで一緒におこなってもよいかもしれません。」
(1)お客さんとの対応で、困ることはなかったですか。(ピンチのときの経験) (2)相性の悪いメンバーがいて、困ることはなかったですか。(メンバー内でトラブルが起きたときの経験と、対応) (3)5年目となれば、新人に教えることはあったのでしょうか。どんな工夫をしましたか。 (4)勉強会ですと、会場の予約があったり、息抜きの飲み会があったり、いろいろな役割があると思うのですが、何かこれを担当されたことがありましたか。 |
具体的に聞きましょう。
(1)マックで働いていたという話を聞いたのであれば、いつからいつまで働いたのか、を聞かなければなりません。
(2)飲食店で働いたと聞いたのであれば、スターバックスなのか、吉野家なのか、を聞かなければなりません。
(3)バイトでホールをしていたというのであれば、具体的には、どんなときに、どんなことをする仕事だったのかを聞かなければなりません。
(4)スタッフの人数や、お客さんの数などを聞いて、どんな業務をしていたのか、聞き取った内容で、具体的な状況が想像できるレベルを目指しましょう。
場面を設定したうえで、具体的な経験を聞いてみましょう。
(1)具体的な状況を聞いて、どんな業務をしていたのか、を聞き取ります。
(2)その後、以下の質問をします。
「◯◯で働いてきたときに、一番困ったことは何でしたか。」と質問します。
「◯◯で働いてきたときにチームで取り組んだときの経験(メンバー内でトラブルが起きたときの経験)を教えて下さい。」と聞きます。
(3)具体的に、どうやって対応をしたのかを聞きます。
困ったことがない、トラブルがないと回答したら
(1)集団において、困ったことがない、トラブルがない、ことはありません。
(2)また、「トラブルがあったが、関わらなかった。」というのであれば、それはそれで評価すればよいでしょう。
「真実を語ってくれている。」と評価することもできるし、「チームでの問題を自分のこととして捉えることができない。」とも評価できます。
評価する
(1)どのレベルで対応するのかを質問します。
指示があるまで動けない(指示待ち人間)。
助けを求めて、そのアドバイスどおりに対応する。
自分で工夫して対応する。
自分で考え方を示して、他人を巻き込んで解決に導いだ。
(2)成果の再現性(行動)を確認します。
成果には、再現性のないものと、再現性があるものとに分けれます。
例えば、営業先の担当者が、大学の先輩であって、そのおかげで成果を得られとしても、成果の再現性はありません。
成果をあげるために、どんな行動をしたのか、を評価しましょう。
参考
川上真史ほか「「まんがでわかるコンピテンシー面接」
コンピテンシー面接について、詳しく分かりやすく書かれています。