Q ミンツを利用した事件について、書証の写しの提出についてどんな影響がありますか。
2026/07/16 更新
mints(ミンツ)
(1)民事裁判のIT化で、今後は書面をPDFでシステムにアップすることがスタンダードになります。
(2)このシステムの名前がミンツです。
https://mints.courts.go.jp/user/
従前の方法
(1)書証の提出は、原本をコピーして裁判所と、相手方に送ります。
(2)裁判所は事前に書証を見ていますが、法律上は裁判の期日にて書証を調べたものとして取り扱います。
(3)原本を提出したいときには、裁判の期日に原本を持参します。
(4)裁判所は事前に出されたコピーと、原本が一致するかを確認します。そして、この確認をもって、原本が提出されたものとして法律上扱います。これを原本確認といいます。
ミンツを利用した事件と証拠の提出
(1)民事訴訟法は、書証については、文書を提出すること必要と定めています(民訴法219条、民訴規則143条)。
(2)「原本」として提出する場合には、裁判の期日に原本を持参して、裁判所に原本を見せます。したがって、「文書の提出」を行っています。
(3)これに対して、ミンツを利用した事件では、「写し」のデータしか送付していません。したがって、「文書の提出」を行っておらず問題となります。( 「民事訴訟フェーズ3に向けた準備の手引」24頁、25頁)。
(4)この場合の書証の写しの提出方法は以下のとおりです。
| ①写しの証拠については、紙で印刷して裁判所と相手方に提出する。 ②電磁的記録(例えば、ビデオカメラの映像)として提出し直して証拠とすることが考えられます。 |
証拠説明書の記載例
(1)私見としては、証拠説明書のどこかに「新法適用事件において、「写し」との記載があるものは、旧法適用において「写し」として提出していた書証を民事訴訟法231条の2の電磁的記録として提出するものである。」という記載を付記することで対応することを考えています。
(2)最高裁判所の証拠説明書の記載例は、少し違います (「民事訴訟フェーズ3に向けた準備の手引」27頁)。
最高裁のHP
https://www.courts.go.jp/assets/shouko_setsumeisho_kisaiyouryou.pdf
下記は、最高裁のHPで記載されている記載例です。 「民事訴訟フェーズ3に向けた準備の手引の27頁にも同様の記載があります。

尋問
(1)実務上は、尋問期日にて、書証の証拠調べを行っています。
(2)現実的には、尋問前に証拠調べを行うことになりますので、上記の前提で裁判所と事前に協議をすることになります。
(3)なお、尋問手続では証拠を示す可能性があり、裁判所のモニターで証人に示すことは煩雑であり、証拠については全て紙を用意することになるでしょう。
したがって、「①写しの証拠については、紙で印刷して裁判所と相手方に提出する。」という運用でも、そこまで困らないかもしれません。
参考
「民事訴訟フェーズ3に向けた準備の手引」24頁から27頁






