民事訴訟

Q 請求の客観的併合について教えて下さい。

2026/08/31 更新

単純併合

 単純併合は、原告が、複数の請求について審理を求め、他の請求の当否とは無関係に審理を求める場合です。

予備的併合

(1)複数の請求が両立しえない関係にあって、主位的請求が認められないことを解除条件として、予備的請求について審理を求める場合です。
(2)予備的併合については、弁論の分離は許されません。

選択的併合

(1)複数の請求が両立する関係にあって、そのうち一つが認められることを解除条件として他の請求の審理を求める場合です。
 裁判所は、いずれか1つの請求を認める場合には他の請求を審理する必要がありません。しかし、全ての請求を認めない場合には、全ての請求審理する必要があります。
(2)予備的併合については、弁論の分離は許されません。

実体法上は、請求権競合を認めることから、(複数の請求が両立する関係にあって、そのうち一つが認められることを解除条件として他の請求の審理を求める)選択的併合の必要性を認めることになる。(伊藤眞 「民事訴訟法 第8版」672頁以下)

最判昭和53年3月22日判例タイムズ494号62頁
 請求の予備的併合訴訟において、主位的請求を棄却し、予備的請求を認容した原判決に対し、被告だけが上訴し、原告は上訴も附帯上訴もしなかった場合、上訴審は、予備的請求認容判決の当否だけを審理すべきで、主位的請求棄却判決の当否については審理すべきではない。

最判昭和58年4月14日判例時報1131号81頁
 請求の選択的併合訴訟において、一つの請求を認容した原判決に対し、被告だけが上訴し、原告は上訴も附帯上訴もしなかった場合、上訴審は、請求認容判決の当否だけでなく、選択的併合として原告が主張している他の請求の当否については審理すべきある。

弁護士 井上正人
 この記事の著者・監修 弁護士 井上 正人(いのうえ まさと) 大阪弁護士会所属(登録番号:43449) /
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

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