Q 昭和45年度の旧司法試験の第1問の解答を教えて下さい。
2026/09/06 更新
第1
1 問題
(1)第一審では、売買契約の解除に基づく代金返還請求を請求していたところ、控訴審で、売買の名目で代金を詐取された不法行為に基づく損害賠償請求権に訴えの変更ができるか。
(2)控訴審で訴えの変更ができるか
2 訴えの変更
(1)訴えの変更をするには、「請求の基礎に変更がないこと」、「著しく訴訟手続きを遅延させないこと」が必要である(事訴訟法143条)。
(2)訴えの変更は、従来の旧請求に新請求を追加する追加的変更と、従来の旧請求に代えて新請求を提示する交換的変更に分かれる。
(3)控訴審で訴えの変更を認めると、新請求について相手方の審級の利益を害さないか問題となる。
3 控訴審で訴えの変更
(1)しかし、控訴審でも反訴可能である(民事訴訟法300条)。
(2)請求の基礎に変更がない場合には、被告も請求の本質部分については第一審で審理がされている。
4 控訴審での訴え変更の要件
(1)控訴審で訴えの変更ができる。
(2)もっとも、訴えの変更が時期に遅れた攻撃防御方法として却下されるか(民事訴訟法157条)は別に問題となる。
5 あてはめ
(1)控訴審で、売買の名目で代金を詐取された不法行為に基づく損害賠償請求権に訴えの変更を認めると、欺罔行為があったのかについて新たな証拠調べが必要であるから、「請求の基礎に変更がないこと」という要件を満たさない。
(2)相手方の同意のない限り、訴えの変更は認められない。
第2
1 問題
(1)第一審で争わなかった相手方の主張を控訴審で争うことはできるか。
(2)第一審で争わなかった事実については、弁論の全趣旨により争ったと認定されない限り、その事実を自白したものとみなされる(民事訴訟法159条)
(3)第一審で争わなかった事実について、控訴審で争うことは許されるか。
2 擬制自白
(1)第一審で自白したと擬制がされている(民事訴訟法159条)。
(2)しかし、控訴審は続審であるから、第一審を通じて一体で審理しているから、第一審と同じくこれを争うことができるべきである。
3 結論
(1)第一審で争わなかった事実を控訴審で争うことができる。
(2)もっとも、同主張が時期に遅れた攻撃防御方法として却下されるか(民事訴訟法157条)は別に問題となる。
以上




