民事訴訟

Q 第一審で争わなかった事実を控訴審で争えるのか。

2026/09/05 更新

1 第一審で争わなかった事実
(1)第一審で争わなかった事実については、弁論の全趣旨により争ったと認定されない限り、その事実を自白したものとみなされる(民事訴訟法159条)
(2)第一審で争わなかった事実について、控訴審で争うことは許されるか。
2 犠牲自白
(1)第一審で自白したと擬制がされている(民事訴訟法159条)。
(2)しかし、控訴審は続審であるから、第一審を通じて一体で審理しているから、第一審と同じくこれを争うことができるべきである。
3 結論
(1)第一審で争わなかった事実を控訴審で争うことができる。
(2)もっとも、同主張が時期に遅れた攻撃防御方法として却下されるか(民事訴訟法157条)は別に問題となる。

民事訴訟法158条 (訴状等の陳述の擬制)
 原告又は被告が最初にすべき口頭弁論の期日に出頭せず、又は出頭したが本案の弁論をしないときは、裁判所は、その者が提出した訴状又は答弁書その他の準備書面に記載した事項を陳述したものとみなし、出頭した相手方に弁論をさせることができる。

民事訴訟法159条 (自白の擬制)
1項 当事者が口頭弁論において相手方の主張した事実を争うことを明らかにしない場合には、その事実を自白したものとみなす。ただし、弁論の全趣旨により、その事実を争ったものと認めるべきときは、この限りでない。

 (2項 省略)。

3項 第一項の規定は、当事者が口頭弁論の期日に出頭しない場合について準用する。ただし、その当事者が公示送達による呼出しを受けたものであるときは、この限りでない。

参考

 藤田広美「解析 民事訴訟 第2版」514頁
 

弁護士 井上正人
 この記事の著者・監修 弁護士 井上 正人(いのうえ まさと) 大阪弁護士会所属(登録番号:43449) /
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

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