判例(中国国籍の夫婦が財産分与を請求するとき、相手方の住所が日本にあれば、家事事件手続法3条の12第1号が適用され、日本国の裁判所に管轄が存在する。また、中国国籍の夫婦の財産分与については中国法が準拠法となる(法の適用に関する通則法27条本文、25条)。対象財産の2分の1について財産分与が認められた。)

2026/09/27 更新

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東京家審令和7年8月1日 判例タイムズ1547号254頁

(1)財産分与の調停を申し立てたが、不成立となった。したがって、財産分与の審判を申し立てることになった。

(2)財産分与の審判については、相手方の住所が日本にあれば、家事事件手続法3条の12第1号が適用され、日本国に管轄が存在する。

(3)離婚に伴う財産分与については、離婚の準拠法による、夫婦がともに中国国籍であれば、中国法が準拠法となる(法の適用に関する通則法27条本文、25条)。

(4)中国婚姻法・中国民法を考慮して、対象財産の2分の1を双方が取得するように財産分与を命じた。

家事事件手続法3条の12 財産の分与に関する処分の審判事件の管轄権
裁判所は、財産の分与に関する処分の審判事件(別表第二の四の項の事項についての審判事件をいう。150条第5号及び第152条の2第2項において同じ。)について、次の各号のいずれかに該当するときは、管轄権を有する。
一 夫又は妻であった者の一方からの申立てであって、他の一方の住所(住所がない場合又は住所が知れない場合には、居所)が日本国内にあるとき。
二 夫であった者及び妻であった者の双方が日本の国籍を有するとき。
三 日本国内に住所がある夫又は妻であった者の一方からの申立てであって、夫であった者及び妻であった者が最後の共通の住所を日本国内に有していたとき。
四 日本国内に住所がある夫又は妻であった者の一方からの申立てであって、他の一方が行方不明であるとき、他の一方の住所がある国においてされた財産の分与に関する処分に係る確定した裁判が日本国で効力を有しないときその他の日本の裁判所が審理及び裁判をすることが当事者間の衡平を図り、又は適正かつ迅速な審理の実現を確保することとなる特別の事情があると認められるとき。
弁護士 井上正人
 この記事の著者・監修 弁護士 井上 正人(いのうえ まさと) 大阪弁護士会所属(登録番号:43449) /
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

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