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民事訴訟

Q 電磁的訴訟記録の閲覧とは何ですか。これによって注意することがありますか。

2026/05/14 更新

電磁的訴訟記録

(1)令和8年5月21日より、裁判所は訴訟記録を電磁的訴訟記録として保管します。

(2)したがって、訴訟記録は、電磁的訴訟記録と電子化されていない非電子化訴訟記録に分かれることになります。

非電磁的訴訟記録の閲覧

(1)誰でも、非電磁的訴訟記録の閲覧することができます(民事訴訟法91条1項)。

(2)当事者(原告もしくは被告)及び利害関係を疎明した第三者は、非電磁的訴訟記録をコピーできます(民事訴訟法91条3項)。

非電磁的訴訟記録は、旧法の訴訟記録と取り扱いを受けます。
誰でも記録を管理している裁判所まで出向いて150円を支払えば、民事記録を見ることができました。
裁判の公開の原則から、誰でも記録を見ることができるとされていました。
民事訴訟法91条(非電磁的訴訟記録の閲覧等)
1項 何人も、裁判所書記官に対し、非電磁的訴訟記録(訴訟記録中次条第一項に規定する電磁的訴訟記録を除いた部分をいう。以下この条において同じ。)の閲覧を請求することができる。
2項 公開を禁止した口頭弁論に係る非電磁的訴訟記録については、当事者及び利害関係を疎明した第三者に限り、前項の規定による請求をすることができる。非電磁的訴訟記録中第二百六十四条の和解条項案に係る部分、第二百六十五条第一項の規定による和解条項の定めに係る部分及び第二百六十七条第一項に規定する和解(口頭弁論の期日において成立したものを除く。)に係る部分についても、同様とする。
3項 当事者及び利害関係を疎明した第三者は、裁判所書記官に対し、非電磁的訴訟記録の謄写又はその正本、謄本若しくは抄本の交付を請求することができる。
4項  前項の規定は、非電磁的訴訟記録中の録音テープ又はビデオテープ(これらに準ずる方法により一定の事項を記録した物を含む。)に関しては、適用しない。この場合において、これらの物について当事者又は利害関係を疎明した第三者の請求があるときは、裁判所書記官は、その複製を許さなければならない。
5 非電磁的訴訟記録の閲覧、謄写及び複製の請求は、非電磁的訴訟記録の保存又は裁判所の執務に支障があるときは、することができない。

電磁的訴訟記録の閲覧

(1)誰でも、最寄りの裁判所のパソコンから電磁的記録を閲覧することができます(民事訴訟法91条の2の1項)。
(2)ミンツに登録することで、当事者(原告もしくは被告)及び利害関係を疎明した第三者は、自分のパソコンから電磁的記録を閲覧やコピーができます(2項)。

(1)電磁的訴訟記録となれば、誰でも、記録を管理する裁判所に出向かなくても、最寄りの裁判所のパソコンから記録を見たることができるようになりました。
(2)さらに、当事者(原告もしくは被告)及び利害関係を疎明した第三者は、自分のパソコンから記録を見たりダウンロードできるようになりました。
民事訴訟法91条の2(電磁的訴訟記録の閲覧等)
1項、何人も、裁判所書記官に対し、最高裁判所規則で定めるところにより、電磁的訴訟記録(訴訟記録中この法律その他の法令の規定により裁判所の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。以下同じ。)に備えられたファイル(次項及び第三項、次条並びに第百九条の三第一項第二号を除き、以下単に「ファイル」という。)に記録された事項(第百三十二条の七及び第百三十三条の二第五項において「ファイル記録事項」という。)に係る部分をいう。以下同じ。)の内容を最高裁判所規則で定める方法により表示したものの閲覧を請求することができる。
2項 当事者及び利害関係を疎明した第三者は、裁判所書記官に対し、電磁的訴訟記録に記録されている事項について、最高裁判所規則で定めるところにより、最高裁判所規則で定める電子情報処理組織(裁判所の使用に係る電子計算機と手続の相手方の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。以下同じ。)を使用してその者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法その他の最高裁判所規則で定める方法による複写を請求することができる。
3項 当事者及び利害関係を疎明した第三者は、裁判所書記官に対し、最高裁判所規則で定めるところにより、電磁的訴訟記録に記録されている事項の全部若しくは一部を記載した書面であって裁判所書記官が最高裁判所規則で定める方法により当該書面の内容が電磁的訴訟記録に記録されている事項と同一であることを証明したものを交付し、又は当該事項の全部若しくは一部を記録した電磁的記録であって裁判所書記官が最高裁判所規則で定める方法により当該電磁的記録の内容が電磁的訴訟記録に記録されている事項と同一であることを証明したものを最高裁判所規則で定める電子情報処理組織を使用してその者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法その他の最高裁判所規則で定める方法により提供することを請求することができる。
4項 前条第二項及び第五項の規定は、第一項及び第二項の規定による電磁的訴訟記録に係る閲覧及び複写の請求について準用する。

【電磁的訴訟記録の閲覧】の問題

(1)今までは、訴訟記録のある裁判所に出向かなければ訴訟記録を閲覧できませんでした。しかし、電磁的訴訟記録では、最寄りの裁判所に出向いて端末を借りれば閲覧ができるようになりました。

(2)「当事者名と事件番号」さえ分かれば、第三者が電子化された民事の訴訟記録を見えることを意味します。

(3)したがって、プライバシーの保護の観点からは、閲覧制限の手続がより重要になってきます。

閲覧等制限の申立

 閲覧等制限の申立ては,訴訟記録中に当事者の私生活上の重大な秘密,当事者が保有する営業秘密等が記載又は記録されている場合に,当該部分の閲覧若しくは謄写,その正本,謄本若しくは抄本の交付又はその複製の請求をすることができる者を、訴訟の当事者だけに限ることを求める手続きです(民事訴訟法92条1項)。

和解条項の閲覧制限

(1)令和8年5月21日より、民事訴訟法91条2項後段、91条の2第4項において、訴訟上の和解に関わる部分について除くと改定された。つまり、訴訟上の和解に関わる部分(例えば、和解調書や和解条項)を閲覧できるのは、当事者もしくは利害関係ある第三者に限られることになった。

(2)もっとも、和解条項以外の部分の訴訟記録について閲覧ができるので、和解した事件であっても、閲覧等制限の申立を行う実益は存在します。

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