年次有給休暇の申請と、時季変更権
2025/03/03 更新
時季変更権
従業員の年次有給休暇の請求について、以下のような特別な事情がある場合には、会社は年次有給休暇の日を変更する権利があります。
時季変更権を行使できる例 会社の1年に1度の繁忙期などの、特別の繁忙期である場合 同じ日に多くの労働者が同時に休暇指定した場合 体調不良者が重なって、代替要員の確保ば難しい場合 本人が出なければならない研修などがある場合 本人でなければ処理できない重要な仕事(出張)がある場合 有給休暇取得の申請が休暇の直前だったケース |
参考
安西愈「新しい労使関係のための労働時間・休日・休暇の法律実務 全訂7」 1046頁以下
現実的な対応
(1)現実論としては、出勤しない社員を出勤させることはできない。
(2)会社としては、時季変更権をお願いすることができるが、労働者の希望が強ければ、欠勤を認めるしかないだろう。
(3)会社としては、時季変更権の行使が有効であるとして、「有給」とするのか、単なる欠勤として「欠勤」として給与を減額するのか検討することになります。