Q ドラッガーの「リーダー」としてのインテグリティー(真摯さ)とは何ですか。
2025/11/07 更新
インテグリティー(真摯さ)
(1) ドラッガーは、マネージメントとリーダーの基本は、インテグリティー(真摯さ)にあるという。
(2) リーダーはカリスマである必要はない、ともいう。
(3) リーダーは、自分の利益を離れた公益的な目標を持ち、その目標のために一貫した行動をとること
さらには、組織のルールとしても一貫性を持たせ、そのルールにそって動けば、自分たちもその目的を担えるという状況を作ることで、人々が自らそれをやりたいと思う技術(アート)でもあります。
参考
ハーバードビジネスレビュー2025年12月号20頁以下
ドラッガーの「リーダー」
ドラッガーのいうリーダーは以下の習慣を持っています。
① 「何をしたいか。」ではなく、「何をしなければならないか。」を自問自答する。
② 「当社にとって何が正しいか。」を自問自答する。
(1)まず、会社のビジョン、方針を決めます。そのうえで、各課題について、そのビジョンとの整合性を考えるという思考をします。
(2)リーダーは、優先順位を決めて、一つの仕事に集中してやり通します。
(3)リーダーは自分に向いてる仕事を担当し、他の仕事を他人に任せます。
(4)リーダーは一つの仕事を終えたら、次の仕事をどれにするか、優先順位を再考して、さらに、仕事の割り振りを決めます。
③ いつまでに、誰が、何をするのか計画を作成して公表する。
④ 計画の遂行に責任を持つ。
(1)計画には以下のことを整理します。
キーパーソンとなる人物への共有、連絡を欠いたことが原因で、大きなトラブルになるので、下記の「④③に状況を伝える責任者」を決めることも重要です。
| ①実行責任者の名前 ②期限 ③この計画のキーパーソンとなる人物の名前 ④③に状況を伝える責任者 |
(2)プロジェクトも失敗がつきものです。したがって、プロジェクトは絶えず効果測定が必要です。当初予定していた目標を達成できるか、プロジェクトの改善、中止を定期的に検討します。
(3)定めた計画を定期的に見直すことが必要です。計画の改善中止を改善、中止を定期的に検討します。
⑤コミュニケーションについて責任を持つ。
(1)自分の計画を上司、部下、同僚に説明し、意見を求めます。
(2)必要な情報を責任を持って収集、分析します。
(3)プロジェクトに必要な情報を収集して、上司、部下、同僚に説明します。
⑥問題ではなく、チャンスに焦点を当てる。
(1)問題に対応することは必要だが、ダメージを防ぐたけです。チャンスを利用してこそ成果が生まれます。
(2)チャンスのヒントにアンテナを張ります。協業他社の失敗、成功、現実のギャップ、イノベーション、時代の変化等にチャンスは隠れています。
(3)失敗を恐れずに、チャンスに挑みます。
⑦会議を活性化させる。
(1)人を巻き込み組織を動かすには、会議が必要です。
(2)会議の運営の仕方によっては時間の無駄にもなることもあるし、PDCAサイクルのスピードをあげることも可能である。会議の効率化は、組織のスピードをあげることにもつながります。
⑧「私」ではなく、「我々」の立場で考え、発言する。
リーダーは会社の代表者であり、常に会社の立場で発言をする必要があります。
参考
ハーバード・ビジネス・レビュー2022年11月号67頁以下
ハーバード・ビジネス・レビュー2025年11月号66頁以下






