民事訴訟

Q 訴訟係属後に当事者が死亡するとどうなるか(当然承継とは何ですか)。

2026/10/12 更新

当然承継

(1)訴訟係属後に、当事者が死亡した場合には当然承継が生じ、訴訟の当事者は相続人に変動する。
(2)訴訟代理人がいない場合には、当事者の死亡によって訴訟手続は中断する(民事訴訟法124条1項、2項)。
 当事者が訴訟の受継を申し立てる(民事訴訟法126)。もしくは裁判所が続行命令を出すことになる(民事訴訟法129条)。
(3)訴訟代理人がいる場合には、訴訟手続きは中断しない(民事訴訟法124条2項)。新当事者は受継の手続をとる必要もない。

訴訟係属後に、相続人、吸収合併存続株式会社など前主の法的地位を包括的に引き継いだ場合には、当然承継の問題である。
これに対して、訴訟物たる金銭債権の譲渡を受けたり、訴訟当事者から目的物の所有権(もしくは占有)の譲渡(設定)を受けた者は、参加承継・引受承継の問題である。

民事訴訟法124条 訴訟手続の中断及び受継 
1項 次の各号に掲げる事由があるときは、訴訟手続は、中断する。この場合においては、それぞれ当該各号に定める者は、訴訟手続を受け継がなければならない。
一 当事者の死亡 相続人、相続財産の管理人、相続財産の清算人その他法令により訴訟を続行すべき者
二 当事者である法人の合併による消滅 合併によって設立された法人又は合併後存続する法人
 (以下省略)
2 前項の規定は、訴訟代理人がある間は、適用しない。


参考

 長谷部由起子「基本判例から民事訴訟法を学ぶ」298頁以下
 安西明子ほか「民事訴訟法〔第3版〕 (有斐閣ストゥディア)」243頁以下
 裁判所職員総合研究所「民事訴訟法講義案 (三訂判)」114頁以下

弁護士 井上正人
 この記事の著者・監修 弁護士 井上 正人(いのうえ まさと) 大阪弁護士会所属(登録番号:43449) /
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

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