判例(貸金請求事件の被告代理人が、訴訟上の和解において抵当権の設定の合意をした。被告が訴訟上の和解の無効を主張した。抵当権の設定は訴訟物たる貸金請求権の範囲外となるが弁護士の訴訟代理権の範囲内にあるので無効にはならない。)
2026/10/27 更新
最判昭和38年2月21日民集17巻1号182頁
貸金請求事件の被告代理人が、訴訟上の和解において抵当権の設定の合意をした。被告が訴訟上の和解の無効を主張した。抵当権の設定は訴訟物たる貸金請求権の範囲外となるが、弁護士の訴訟代理権の範囲内にあるので無効にはならない。
解説
(1)訴訟委任に基づく訴訟代理人の訴訟代理権は、委任当事者の授権行為に基づく。
(2)訴訟代理人の和解権限に、訴訟物以外の事項についても和解する権限も含まれるか問題となる。
(3)依頼者の利益と相手方や訴訟を無駄にしてしまうことをどのようにバランスをとるか問題となる。判例は、訴訟代理人の和解権限を広く認めることが多い。
参考
民事訴訟法判例百選(第6版)28頁
| 司法試験平成26年では、弁護士が、訴訟上の和解の際に、依頼者に許可をえず、謝罪文言を入れたことで訴訟上の和解そのものが無効となるか問題となった。本判例を前提に論述することが問われている。 もっとも、司法試験の合格に本判決を理解していることまで要求されていると考えてはいけない。少なくとも、学習上はマイナーな論点である。 |




