判例(他の大学でも非常勤講師をしている非常勤講師は労働者ではない。労働契約ではなく委託契約であるとされた。)
2026/06/02 更新
労働者性
(1)外注先と委託契約を締結していても、外注先が労働者に該当すれば、同人に対する残業代の支払い義務等、労基法の保護が与えられます。
(2)これに対して、他の仕事をしており専属性が低く、業務内容が専門性を有し、労務の時間と連動しない形で定額の報酬を合意している委託契約においては、報酬は労働の対価性がなく、委託契約となります。
東京地判令和7年2月20日判例タイムズ1543号138頁
1 事案
(1)Xは契約期間を1年間とする非常勤講師の契約を更新する形で、17年間非常勤講師を務めていた。
(2)令和3年9月、大学Yは来期の契約の更新をしないとXに告げた。
(3)令和4年3月末日、Xの非常勤講師としての契約期間が終了した。
(4)Xは無期労働者への転換申し込みをにより雇用契約は継続しているとして訴訟を提起した。
(6)弁護士法人Yは、弁護士Xは労働者に当たらないとして、同申し込みを拒否して、両者の委託契約終了した。
2 判決
以下の事情を認定し、「Xは労働者ではない。」と判断した。
専属性がないこと
(1)Xは他の3校でも、非常勤講師の仕事をしていた。
(2)講義時間以外についてはキャンパスに留まることを命じされておらず、拘束を受けていなかった。
業務の専門性
(1)大学の従業を任せており、細かい指導を受けずに、広い裁量をもって仕事をしていた。
報酬の対価性
(1)受け持ちの授業数に応じて報酬が決まっていた。
(2)時間に応じて報酬が決まっていたわけではない。
東京地裁令和7年2月20日
判例タイムズ1543号138頁






