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労使紛争

判例(慣れない仕事を任され、人格を貶めるメールを送られ、パソコンのログからみても、死亡時前1か月においても時間外労働は40時間以上存在した。(会社は時間外労働を自己申告に委ねて、客観的な労働時間を把握しようとしていなかった)。その社員がうつ病を発症して自殺した。会社の安全配慮義務違反は肯定された。)

2026/06/28 更新

福岡地判令和7年3月19日 判例タイムズ1544号223頁

(1)不得意な英語を用いる業務に苦戦して残業時間が増加し、帰宅及び休日においても業務上のメールや電話対応に対応することが求められていた。
(2)会社は英語教育を行っていなかった。
(3)会社は、社員の残業時間が増えていることを知りながら、客観的な労働時間を把握しようとしなかった。パソコンのログからみても、死亡時前1か月においても時間外労働は40時間以上存在した。
(4)上司は、「手抜きにもほどがありますよ。」「ナマケモト」等の判人格を貶めるメールを送っていた。
(5)以上より、社会通念上、客観的にみて、社員の心理的負荷は、自殺を想起させる精神障害を発症させる程度に過重であった。裁判所は、会社の安全配慮義務違反を認めた。

判例タイムズ1544号223頁

解説

 本件は、①過重な業務と、②上司の不適切な指導を理由に、労働者が死亡した場合に、安全配慮義務違反を認めたものである。

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