Q 「身元保証契約」による責任範囲が制限されることはありますか。
2026/07/30 更新
身元保証契約
(1)従業員を雇用する際に、従業員の親族や知人から「当該従業員が会社に損害を与えた場合には、保証人が賠償金相当額を保証する」旨の契約です。
(2)身元保証法5条に基づいて、諸事情を考慮して責任範囲について免責 又は減額されることがあります。
高松高判令和7年10月31日判例タイムズ1545号88頁以下
(1)身元保証契約について、①保証人がリスクを十分に検討せずに締結したこと、②会社がそのリスクを十分に説明しなかったことから、身元保証契約の責任の免責を認めました。
(2)この判決については、従来の裁判実務では免責までを認めなかった事例ではないかと指摘され、どこまでの先例的な影響を持つのか疑問があるとされています(判例タイムズ1545号88頁)。
親族以外の身元保証は有効か。
1 法律上の問題
(1) 法律上は、身分保証人は友人でもかまいません。
(2)もちろん、身元保証人が実在していることは確認すべきです。身元保証人の電話番号だけでも聞いて、「なぜ、身元保証をするのか。」等のヒアリングした方がよいでしょう。
2 事実の問題
(1)身分保証をとることで、問題のない人かどうかをチェックしています。問題のある人であれば、(身元)保証人になることを嫌がるからです。
(2)親族に身元保証人になってもらえないのであれば、その合理的な理由をヒアリングすべきです。また、身元保証人がもらえない場合に、その人物についてちょっとでも疑問があるのであれば、採用等は見送った方がよいかもしれません。
身元保証契約は5年ごとに更新すべきか。
(1)身分保証をとることで、問題のない人かどうかをチェックしています。問題のある人であれば、(身元)保証人になることを嫌がるからです。
(2)法律上は、5年ごとに、身元保証契約の撮り直しが必要です。しかし、問題社員は5年以内(多くは1年以内)に問題を起こします。5年を経過しているのであれば、契約書のまき直しのコストを考えると、再度、取得する等はしなくてもよいかもしれません。




