Q 社外取締役の役割と何ですか。
2025/05/24 更新
取締役会の役割
(1)取締役会には、経営陣を監督する機能と意思決定機能(経営サポート機能)の両方がありえます。
(2)しかし、社外取締役が増えれば、時間的・情報的な制約があることから、監督機能を重視することになるといわれている。
(3)監督型の取締役会では、会議時間の多くを経営陣側のプレゼンを聞いて質疑応答することに割くことになり、報告書等を見ながら、経営陣の人事権や報酬を通じて評価していくことになる。
他の組織を見てきた経験
社外取締役は、客観的に、会社の組織体制や社風を見ることができ、忖度なく、他の組織を見てきた経験から意見を述べることが求められているだろう。
専門的な知識
社外取締役は、元経営者であったり、何らかの専門家であったりするであろう。したがって、その専門知識をもって、意見を述べることが求められている。
不正の摘発
(1)社外取締役は、社内の業務執行に関与しないことから、社内で行われている不正の摘発を発見することは困難です。
(2)しかし、公益通報がある場合には、会社と独立した立場を活かして、自ら不祥事調査委員会を組織したり、または、不祥事調査委員会が適切に機能しているかを監督する形で不正の摘発に尽力すべきである。
(3)社外取締役が不祥事調査委員会に加わることによって、以前から対象企業をモニタリングしている人物が参加することで、コストを下げることができたり、調査後も、企業の継続的にモニタリングすることが出来る等の効果も期待されている(自由と正義2022年8月号29頁)。
参考
自由と正義2025年5月号8頁以下
自由と正義2025年5月号14頁以