固定残業代の設計
2023/08/02 更新
固定残業代
固定残業代は雇用契約書に「月給は○○円、これに加えて、固定残業代として、+3万円を支給する。」と記載する制度であります。
固定残業代の上限
(1)残業は従業員の健康に影響を与えます。
(2)月の残業時間は45時間以内が望ましいです。60時間や80時間以上となると、従業員の健康を損なう可能性があります。
固定残業代の設計方法
専門的な計算は少し違いますが、ざっくりとした計算としては以下のものとなります。
問題
月平均所定労働時間数が160時間の会社で、会社の見込み残業時間を20時間、会社の支払総額を30万円としたときに、固定残業代をどのように設計したらよいのか。
回答
計算式
基本給(α円×160時間)+固定残業代(α円×160時間×20時間×1.25)=30万円との計算式となります。
↓
計算結果
α円=1621.62円
基本給(α円×160時間)=25万9459.4円
固定残業代(α円×160時間×20時間×1.25)=4万0540.5円
チェックと訂正
(1)α円(1621.62円)は、1時間当たりの時給であるから、最低賃金を下回らないかをチェクする。
(2)上記計算式で出た結果について、基本給を減らし、固定残業代をその分増やして切りのよい数字にします。
残業代については、法定以上の残業を支払うことが義務付けられています。しかし、法定を超えて支払ってはならないというルールはありません。
したがって、以下のような設計とします。
基本給は、25万5000円
固定残業代は、4万5000円にします。
(3)再度、訂正後の基本給について、最低賃金を下回らないかをチェクする必要があります。