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予防法務

Q クレーマーの本音を聞く技術を教えて下さい。

2025/09/15 更新

クレーマーの話を聞こう。

(1)クレーマーは、何とかして自分の意見を通そうとしています。

(2)真っ当な話をしても、これを理解しようとしません。

(3)そこで、視点を変えてクレーマーの話を聞いて、クレーマーの本音を聞き出しましょう。

1 説得しない

  確かに、お客様が「分からない。」と困っていれば、十分な説明が必要です。 しかし、クレーマーは、 自分にとって都合の悪い話は認めません。説得しようとすれば、お互いに疲弊するだけです。

2 こちらの立場はシンプルかつ手短に

(1)クレーマーへの説明は、手短に、同じ説明を繰り返しましょう。事務的な対応を行うことで、要求に応じられないことをしっかりとアピールする意味もあります。

(2)話し合いの時間は、クレーマーの言い分を聞く時間にしましょう。

(3)クレーマーには、自分の思いをできるだけ話してもらいましょう。それだけも、納得する方は多くいます。

参考
 青木 聡 「MENSA、ISI、HELLIQに所属する 天才のパターン思考 2時間で知能が高まる「思考の技術」」84頁

3 お客様の理不尽を受け入れる。

(1)お客様の発言の矛盾や、理不尽さを指摘してはいけません。問題を悪化させます。
(2)「あなたの気持ちは分かります。」では不十分です。
 「分かります。」「分かります。」では事務的な印象を与えます。
(3)「解雇されて、給与がなくなり、病院にも行け無くなれば、不安ですよね。」と相手方の言葉を要約することが必要です。いわゆるオウム返しが鉄則です。

4 質問して、お客様の話を整理する

(1)黙っていることは、聞くこととは違います。興奮しているクレーマーは、時系列にそって話ができません。
 クレーマーの気持ちを理解するためにも、適度に質問することが大切です。
(2)例えば、「ちょっと待ってくださいね。先ほど、友人に笑われた。」件までは理解できたのですが、その後の話が分かりませんでした。そこからの続きをもう一度教えてもらえませんか。」と聞きましょう。
(3)遮ることにはなりますが、混乱しているお客様の話を整理することができれば、それだけも、気持ちにそうことになります。

5 「痛み」と「大義名分」を受け入れる。

(1)クレーマーの話を聞けば、「クレーマーが感情的になっている理由」「お客様の大義名分」が見えてきます。
(2)「全ては、お子さんのためなんですね。私も、自分の子供のためだと思うと、同じようにすると思います。」「経済的にはメリットがないと分かっていても、〇〇の理不尽な行動が許せないのですよね。」と相手方の言葉を要約することが必要です。いわゆるオウム返しが鉄則です。

6 本件と関係ない話をしたときには、共通点を探す。

(1)クレーマーがときどき本論と関係ない話を熱く語りだす場合があります。聞き手からすれば関係ない話に思えるかもしれません。しかし、クレーマーは「本件と関係がある」と思ったからこそ、話しているのです。
(2)「〇〇さんが、『お子さんに中心に考えておられること』とは先ほどの話で分かりました。今は、お父さんの話になっています。『お子さんを守りたい』という〇〇さんの気持ちと、過去のお父さんとのトラブルはどのように関連するのでしょうか。」と直接聞いてみましょう。

7 時間を設定し、切り上げる。

(1)クレーム対応の時間は、1時間~1時間30分までと決めておきましょう。先に、「本日は●●時から次の予定が入っています。●●時までしか時間をとっていません。」と説明しましょう。1時間程度の設定をしておけば不誠実にはなりません。
(2)時間がくれば、「申し訳ありませんが、同じ話の繰り返しになっています。」と言って切り上げましょう。
(3)クレーム対応は対応時間が延びることが予定されています。1時間は余裕をもって時間設定をしましょう。

8 回答は、会社(チーム)で考えましょう。

(1)クレーマーの要望を聞き、回答は後日持ち帰り、社内で話し合います。
(2)話し合いではクレーマーの話を聞く。その話を持ち帰って会社の回答を決めて、次の話し合いで、会社の回答を説明して、また、クレーマーの話を聞くことを繰り返します。

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