Q ハラスメントの調査をするにあたって、相談者にどんな説明をすべきですか。
2025/03/12 更新
ハラスメントの調査と、相談者への負担
(1)ハラスメントの調査は、相談者にもリスクや負担がかかります。
(2)したがって、企業は相談者に以下のことをしっかりと説明する必要があります。
①申告したことが判明することがあること
(1)パワハラ・セクハラと認定するには、加害者や、第三者にも話を聞く必要があります。
(2)相談者の名前は伏せて調査をすることも検討するが、加害者にも、相談者が申告したことが分かる可能性があります。
②ハラスメントの処分内容は会社が決めること
(1)パワハラやセクハラ行為であると認定したとしても、加害者にどのような処分をするかは会社が決めることになります。
(2)相談者の意見を参考にすることもありますが、相談者の意見だけで、処分内容を決めることはできません。
③加害者を退職させることは難しいこと
(1)加害者に過失が認められたとしても、それを理由に会社が加害者を懲戒解雇できるケースはほとんどありません。
(2)現実的には、相談者も加害者も会社内に残るケースが多いのが実情です。
(3)調査によって、両者の関係がさらに悪化することもあります。
④異動希望を出すこともできること
(1)パワハラの調査やセクハラ調査をしなくても、「異動、指導係の変更、職務の変更」の変更希望を出すことはできます。なお、同対応を検討するには、相談者の上司への相談等が必要になることがあります。
(2)パワハラ・セクハラとしてではなく、単なる「異動、指導係の変更、職務の変更」の変更及び相談として受け付けることもできます。
⑤ハラスメント定義にあたらない、とりう理由で調査を中止することがありえること
(1)ハラスメントには要件があります。例えば、パワハラの要件には、(上司である等)優越的地位・関係という要件があります。
例えば、職場の同僚同士の一対一の対立では、パワハラにあたりません。
(5)本窓口は「ハラスメントの相談窓口」であるから、不適切な行為であると認定したとしても、これらの要件を満たさないことがありえる。その場合に、相談窓口として調査を中止することがありえます。
⑥調査のスタートと、相談
(1)相談窓口としては、相談者の調査依頼を書面でもらうことによってはじめて調査に動くことになります。
(2)相談窓口での相談内容は、個人を特定できる形では外部にもらさないこと、逆に、個人を特定しない形に抽象化して、注意喚起等の資料に使うか可能性がありえます。
(3)相談窓口に調査を依頼するかどうか迷っている場合には、相談窓口には何度も相談に来ても大丈夫です。
直接攻撃型について (1)例えば、結婚している上司が、未婚の部下を食事に誘うようなケースや、ある上司が特定の部下への指導が行き過ぎているようなケースでは、事実確認をすれば、加害者から見て相談者が誰かが分かってしまいます。 (2)このようなケースでは、相談者に対し調査する上でのデメリットを説明する必要があります。 相談者には 「相談者も加害者も会社内に残るケースが多いこと」「加害者に相談者が会社に申告したことが判明すること」を説明したうえで、どうするか相談する必要があります |