簡易版の計画書
2024/12/30 更新
簡易版の計画書
(1)計画書の作り方としては、WBSがありますが、長くなりがちです。
(2)この一部を簡略化したものを利用する考え方があります。
(3)例えば、「プ譜(ぷふ)」という、以下のフレームワークがあります。
プ譜(ぷふ)
獲得目標(プロジェクトの目標)と、勝利条件(プロジェクトの条件)
獲得目標
獲得目標は、プロジェクトの目標(もしくは、目標とする状況)を記載します。
勝利条件
勝利条件は、プロジェクトの目標を達成したかどうかを判断する基準(指標、数値目標)です。
中間目的(プロジェクトの条件)と、施策
中間目的(プロジェクトの条件)と施策の関係
例えば、「低額の宣伝コストで、売り上げを伸ばす。」というオーナーの要求があるとします。これらを分解して、中間目的とそのための施策に分けて記載します。仮に何らかの理由で、動画サイトでの宣伝が難しい場合に、オーナーの要求を満たす別の手があるかもしれません。
中間目的
(1)中間目的は、プロジェクトの条件にあたります。
(2)中間目的は、勝利条件を満たすための条件を分解したものです。逆に言えば、中間目標を全て満たせば、勝利条件を満たすことができることが必要です。
施策
(1)施策は、中間目的(プロジェクトの条件)を満たすための具体的な行動(予定)です。施策にはいろいろな方法がありえます。
(2)いろいろな施策をこれらをまとめて、何のためにやるのかを明確にしたものが、中間目的です。
施策 | 中間目的 |
動画を作って配信する SNSで集客する。 社内で、ウェブ広告を出す。 | 低額のコストで商品を宣伝する。 |
施策 | 中間目的 |
A商品の開発 B商品の改良 | 話題の集めやすい商品を作る。 |
重要な8つの要素
プロジェクトを進めるためのリースや、条件のうち重要な8つの要素は以下のとおりです。
(1)人材
(2)予算
(3)期限納期
(4)クオリティー
(5)ビジネスモデル
(6)市場・ターゲット・環境
(7)競合
(8)注意事項
例 クオリティーを要求しすぎないこと
例 ●●役員が反対しそうなので、説得が大切
プ譜(ぷふ)のメリット
(1) 記載を簡略化しているので、誰でも読めて、誰でも更新しやすい。時期に応じて更新でき、各メンバーの気づきを反映させてもれを防止できます。
(2) 「施策 → 中間目標 → プロジェクトの目標」と一貫した記載があり、やらないといけないこと(やらなくてよいこと)、優先順位が明確になります。
(3) 課題が生じたときに、どのように回避するか、他の方法がないか(別の施策がないか)を判断できる。
(4)「現実の条件(重要な8つの要素)で、施策が可能か。」「施策が実現できれば、中間目標を達成できるか。」「中間目標を達成すれば、勝利条件を満たせるか。」という形で、プロジェクトの実現可能性を簡単にチェックできます。
参考
前田 考歩 、 後藤 洋平「 紙1枚に書くだけでうまくいく プロジェクト進行の技術が身につく本 」