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民事訴訟

Q 公示送達について教えて下さい。

2026/03/17 更新

公示送達

(1)公示送達では、原告の弁護士が住民票の住所を、法人であれば法人登記簿の上の所在地に行って、「被告が夜逃げして、どこにいるか分からない。」と裁判所に報告書を出します。
 住民票上の住所(法人登記の状の住所)に他の人が入居していること(例えば、表札)や、近所の人から話を聞いて、報告します。

(2)公示送達では、「その人がどこに住んでいるか分からない。」ので、裁判所に呼出状を貼り付けることで、法律上「送達した」と扱います(110条)。

付郵便送達と、公示送達の違い
(1)住民票上の住所(法人登記の状の住所)に行って、現地調査するまでは一緒です。
(2)「被告がその住所に住んであるが、居留守を使って、書類を受け取っていないだけである」場合には、付郵便送達となります。
(3)これに対して、被告がその住所におらず、所在不明であるとなれば、公示送達となります。

裁判所書記官送達

(1)裁判所書記官送達では、裁判所(裁判所書記官)が当事者に連絡して、裁判所まで書類を取りに来てもらいます。そして、当事者は裁判所で書類を受け取ったときに、受領書にサインします(100条)。

(2)判決や、和解書の場合には、この方法で送達する(当事者に渡す)ことも多いです。

1 送達の問題
(1)送達が無効である場合に、当事者はどのように救済されるか。
(2)問題の本質は訴状の送達を受けておらず、反論の機会がなかったことです。
2 学説
(1)「訴状の送達等が無効であっても、形式的には既判力が生じている。訴状が送達されていないことは、無権代理人が訴訟活動したことで、手続きに関与することができたなかったことに準じる(民事訴訟法338条1項)。誤った既判力の効力を無効にすることを前提とした、再訴によるべきである。」という考え方があります。
(2)また、「民事訴訟法338条1項の但書によれば、控訴が出来る場合には、控訴の手続きによるべきとされている。したがって、控訴の手続ができる場合には、再訴の手続きは使えない。」という考え方もある。
 もっとも、訴訟送達等がされていない場合には、第一審での手続保障を全く欠くことになるから、同但書は適用されない、という考え方もある。
(3)これに対して、訴状の送達は無効であるから無効な判決には既判力が生じない。既判力を前提とする再訴の手続に限定されない、不当な判決については広く救済を求めるべきであり、控訴の提起、執行訴訟(請求異議の訴え)、再訴どれも利用できる、という考え方もあります。

参考
 越山和広「ロジカル演習 民事訴訟法」 120頁
 名津井吉裕ほか「事例で考える民事訴訟法 」4頁以下 

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