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予防法務

Q 取締役会が、経営陣とどのような関係を構築をするべきか。

2025/04/09 更新

取締役会と経営陣との関係

(1)取締役は、経営陣を監視するのは、本来的な役割です。

(2)取締役会は、経営陣との関係において受け身になりがちです。

(3)取締役会は、会議時間の多くを経営陣側のプレゼンを聞いて質疑応答することに割いてしまう。

(4)このように、受け身になりがちな関係を「受け身型」といいます。

メンバー型、パートナー型

(1)取締役会と経営陣の関係は、取締役会が部分的に経営に関与したり、経営の相談に乗ったりする、メンバー型、パートナー型もありえる。

(2)もっとも、取締役会の本質は経営陣の監査であるから、経営者と同じレベルで経営に関与することは許されない。取締役会が経営に関与するとしても、補助的もしくは一時的な経営への関与に限るべきです。

受け身型のリスク

(1)取締役会は、経営陣の説明を聞いて、その内容をチェックするだけでは、企業の経営に関与する準備も、企業に対する理解もありません。

(2)一度、問題がおきれば、取締役会は経営陣を助けることもせずに、投資家の意見を聞いて経営陣の入れ替えを行うだろう。

メンバー型、パートナー型

(1)取締役会と経営陣の関係は、取締役会が部分的に経営に関与したり、経営の相談に乗ったりする、メンバー型、パートナー型であるべきです。

 取締役化は、メリハリを付けて、経営への参加を考えるべきです。

(2)例えば、巨額の投資、M&A等については、取締役は積極的に経営に参加スべきです。

(3)経営陣が株主と対立したり、旧経営陣と新経営陣が対立することがありえます。その場合には、取締役会は積極的に関与し調整を行うべきです。

(4)経営陣は、取締役会が決めたミッションにしたがって、経営する必要があります。取締役はこのミッションの作成に積極的に関与すべきです。

(5)経営陣にない知識やスキルを、取締役が有しているときには、取締役は積極的に関与すべきです。

関与の方針を決める

(1)取締役会と経営陣は、意思決定の一覧を作り、関与の内容やその程度について、大原則を決めるべきです。

(2)取締役は、◯◯が得意なので、◯◯のときには相談して下さい、と説明してもよいでしょう。

(3)新CEOが危険不足な場合には、経営経験のある取締役がメンターを務めることも考えられます。

(4)IT投資や、M&Aについては、特定の取締役が経営陣と一緒に活動し、その内容を、当該取締役を除いたメンバーで、その業務を監視する方法もありえます。

関与の内容、レベルを決めるための、取締役会の招集

(1)特定の問題等があれば、臨時に、取締役会を開き、特定の取締役が特定のプロジェクトに参加することを決めるなど、プロジェクトごとの参加も考えられます。

(2)経営陣は、取締役という人材資源を活用すべきです。

参考

 ハーバードビジネスレビュー2025年5月86頁

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