web3(ウェブ3)
2023/05/13 更新
web3(ウェブ3)
(1)web3は、ブロックチェーンの技術を利用し、企業や国等(の管理)を排除して、利用者がウェブ上の権利や情報を管理する技術です。
(2)web3は、企業や国等(の管理)を排除して、利用者がウェブ上の権利報を管理するべきという世界観でもあります。
web3(ウェブ3)の概念が生まれた背景
(1)もともと、インターネットは、他人が作ったHPを読むものでした(web1)。一方的に読むだけのインターネットです。
(2)その後は、口コミの評価の仕組み、SNSが発達してきました。利用者が口コミを書き込みその評価そのものが価値を持ったり、利用者がツイッターで情報を提供したり、YouTubeで動画を提供したりなど、利用者の発信する情報に価値が移ってきました(web2)。双方向で、読んで書くインターネットです。
しかしながら、その情報を管理しているのは一握りの企業であり、さまざまな弊害が出てきました。
(3)そこで、ブロックチェーンの技術を利用し、企業や国等(の管理)を排除して、利用者がウェブ上の権利や情報を管理するべきという世界観が生まれました。web3は、企業や国等(の管理)を排除し、利用者が自分たちで運営するインターネットです。
トークン
(1)ブロックチェーン(の記録)では、あるデータが誰から誰に移転したのかが記載され、その記録を複数のパソコン上で保存されれす(分散管理)。ブロックチェーン(の記録)は、コピーすればコピーしたことが分かってしまうために、複製が不可能です。
(2)この複製不可能な記録に記載された権利を、トークンといいます。
(3)トークンには、仮想通貨(通貨的なトークン)、NFT(権利書的なトークン)があります。
参考
伊藤穰一「テクノロジーが予測する未来 web3、メタバース、NFTで世界はこうなる」38頁
web3(ウェブ)でどんなことができるか。
仮想通貨
web3(ウェブ)は、(企業や国等(の管理)が管理しない)仮想通貨を生み出しました。仮想通貨は、コピーすればコピーしたことが分かってしまうために、複製が不可能なデータです。(通貨的なトークン)
オリジナルの仮想通貨を前提にしたビジネス
(ア)あるプロジェックを立ち上げ、そのプロジェックへの貢献に対しオリジナルの仮想通貨を発行し、プロジェクトに参加するにもその仮想通貨が必要となる仕組みが作れます。
そのプロジェクトに新しく参加したい人は、オリジナルの仮想通貨を購入して参加します。
(イ)例えば、プロジェクトがゲームの作成であるとします。ゲームで成績を残せばオリジナルの仮想通貨を受けれます。ゲームの参加(もしくはゲームを有利に進める)にはその仮想通貨が必要となっています。ゲームの参加希望者が増えていく限りは、その仮想通貨に値が付きます。この仕組みによって、稼げるゲームが誕生します。
例えば、歩けば仮想通貨が発行されるというゲームもありました。
(ウ)プロジェクトは、リゾート開発の場合もあります。リゾート開発の資金を募り、代価としてリゾート開発の権利を支払うこともできます。(権利書的なトークン)
写真、絵、動画等のデータの所有(NFT)
(ア)例えば、ひまわりの絵の実物があればそれがオリジナルです。その絵の所有者は一人です。これに対して、写真データは複製することが可能であり、所有者を観念することができませんでした。
これに対して、ブロックチェーンに、権利者(所有者)を記載することでデータの所有者の証明が可能になりました。(証明書的なトークン)
(イ)もちろん、データはいくらでもコピーできます。しかし、「ブロックチェーンで私が権利者と記載されている。オフィシャルの権利者は私です。」と、権利者が名乗れる仕組みを作れます。
参考
千野剛司「仮想通貨とWeb3.0革命」40頁
権利、資格の証明(NFT)
ブロックチェーンに、権利者(所有者)であると記載することができるので、資格の証明書や、チケットを作ることができます。(証明書的なトークン)
参考
伊藤穰一「テクノロジーが予測する未来 web3、メタバース、NFTで世界はこうなる」115頁