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中小企業のIT化・DX

【マニュアル】マニュアル作成の基本

2023/07/23 更新

マニュアルの基本

(1)マニュアルは、みんなが見れることが必要です。

(2)マニュアルは日々改善される工夫が必要です。

 例えば、「太ると分かっているのに、ケーキを食べてしまう」という行動があります。おいしいケーキを食べて楽しい時間という「直近のフィードバック」(プラス時間)と、太るという「遠いフィードバック」(マイナスの結果)を比べたときに、人は「直近のフィードバック」に支配されます。「後々楽になるから」という理由(遠くのデメリットを回避するという目的)では、マニュアルの改善等を社員に命じることは出来ません。(石田 淳 「短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント」 113頁以下)なにがしら、マニュアルを日々改善させる工夫が必要です。

(3)新旧のやり方が残ると余計に業務が混乱します。従前のやり方を辞めさせる工夫が必要です。

(4)マニュアルを書き換えても、元に戻せるように旧バージョンの保存が必要です。

マニュアルの共有の方法

(1)例えば、非公開のHPを作ってそこに記載する方法もあります。

(2)クラウドストレージ(NAS)に入れておく方法もあります。

(3)社内wikiというのもあります。社内wikiは、マニュアルを記載できる非公開のHPです。会社のID・パスワードを入力すれば、書き溜めたマニュアルにアクセスできます。

弊社での失敗(社内wiki)

(1)マニュアルを整理し、社内wiki(非公開のHP)を作ったこともあります。しかし、全く浸透しませんでした。作ったことすら、忘れられていました。

(2)ベテラン社員は、マニュアルが無くてもできるために、従来のやり方でやっていました。

(3)ログイン等が面倒くさい、という意見もあり、社内wikiについて、周知も不十分でした。

旧方式の撤廃

 仮に、新しいやり方の労力が10分の1だとしても、誰かが古いやり方を続ければ、結局作業量は、11になります。むしろ作業が増えます。人間は従前のやり方を続けたりするのです。新旧のやり方が残ると余計に業務が混乱します。従前のやり方を辞めさせる工夫が必要です。

作業フォルダーの活用

(1)文書の作成スールは、以下のとおりです。

 「業務フォルダー」 例  「内容証明」のフォルダーで文書を作ります。

 「案件フォルダー」 例  文書が完成したら、「山田花子」の案件フォルダーに移動させます。
    ↓
 書類は完成してから、コピーして案件ごとに移します。 

(2)作業フォルダーを見れば、過去の文書を見つけることができます。それを見ながら文書を作るので作業効率をあげることができます。

(3)作業フォルダーで作業するという決まりですみません。マニュアルは必ずしも必要はありません。また、作業効率もあがりますので、ベテラン社員も同じやり方でやってくれます。

業務フォルダーとマニュアル

(1)業務フォルダーで管理される文書と一緒にマニュアルを保管する方法があります。
 例えば、内容証明を作る人は内容証明のフォルダーで作業します。
 そこに、「【マニュアル】内容証明の基礎知識」という名前の文書も一緒に保管します。

 【マニュアル】内容証明の基礎知識 
  030411 山田商事 債権回収
  040522 山田花子 離婚

(2)少なくとも、スタッフが見つけられないという、問題は起きなくなります。

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