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民事訴訟

Q 釈明権について教えて下さい。

2026/03/24 更新

釈明権

(1)釈明権は、訴訟手続を円滑に進めるために、裁判官は、当事者に対し質問したり、特定の事項を主張、立証するように促す裁判所の権限である。

(2)処分権主義、弁論主義を徹底すれば、当事者が主張、立証しないために、「勝べき者が負ける。」ということが発生する。しかし、裁判所には司法権として、事実を解明しその真実に適合した判決をする責任があり、その責任を果たすために、釈明権が認めれている。

(3)積極的釈明権については、処分権主義、弁論主義に反するという考え方もあった。しかし、処分権主義、弁論主義の根底には自己責任がある。しかし、当事者が主張、立証しないために、「勝べき者が負ける。」ということが発生するのは、手持ち情報が不足することが原因であり、自己責任の根拠を欠く。裁判所には釈明権を行使して裁判所の手持ち情報を伝え、事実を解明しその真実に適合した判決をする責任があります。

参考

 田中豊 「論点精解 民事訴訟法〔改訂増補版〕」 174頁以下

 長谷部由起子ほか「基礎演習民事訴訟法  第3版」102頁以下

民事訴訟法149条(釈明権等)
1項 裁判長は、口頭弁論の期日又は期日外において、訴訟関係を明瞭にするため、事実上及び法律上の事項に関し、当事者に対して問いを発し、又は立証を促すことができる。
2項 陪席裁判官は、裁判長に告げて、前項に規定する処置をすることができる。
3項 当事者は、口頭弁論の期日又は期日外において、裁判長に対して必要な発問を求めることができる。
4項 裁判長又は陪席裁判官が、口頭弁論の期日外において、攻撃又は防御の方法に重要な変更を生じ得る事項について第一項又は第二項の規定による処置をしたときは、その内容を相手方に通知しなければならない。

消極的釈明と積極的釈明

(1)消極的釈明は、当事者の主張の不明瞭なところ、矛盾について、裁判所の疑問点を質問するものである。

 消極的釈明については、釈明権の行使が必要とされて、その不行使について違法となりやすい。

(2)積極的釈明は、当事者の主張が不適切な場合に、不適切な主張を撤回し、適切な主張をするように促す釈明である。

 積極的釈明については、一方当事者が意図していない主張の追加を求めるものであり、他方当事者からすれば裁判所が一方当事者に肩入れをしたのではないか、と考え公平性に問題が生じる。積極的釈明については、行使しても違法ではないが、行使しなくても違法ではグレーゾーンが存在する。

参考

 長谷部由起子ほか「基礎演習民事訴訟法  第3版」104頁以下

(1)釈明権については、以下のように分類するものがる。
(2)①不明瞭をただす釈明、②不当を除去する釈明、 ③訴訟材料補完の釈明、④訴訟材料新提出の釈明の4類型に分けるものがある。
(3)①消極的釈明と②積極的釈明の2類型に分けるものがある。
(3)これらの分類は、 主に釈明義務違反とした最高裁判例における釈明権の不行使事例の検討から生まれたものではあるが、その分類だけで、適法、違法を結論付けれるものではない。

参考
 田中豊 「論点精解 民事訴訟法〔改訂増補版〕」 176頁
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