指導方針(採用方針)の作成と、PDCAサイクル
2025/02/25 更新
PDCAサイクル
(1)以下のように、指導方針と採用方針を作って、PDCAサイクルを意識して、社員教育の体制をブラッシュアップしてきましょう。
(2)まずは、指導方針と採用方針の作成が必要です。
(3)次に新人社員の成長度を図る評価基準を作成する必要があります。
①指導方針(採用方針)を文章化しましょう。
例えば、以下のようなものが考えられます。
概要 新人弁護士の育成方針 |
採用基準 ◯お人良しである。 (他人のために、◯◯した経験) 〇改善、振り返りの能力がある(振り返り)。 (失敗したときに、他人のアドバイスを活かした経験) ◯一つのことにこだわって努力する。 (こだわって、成し遂げた経験) ◯いろいろなことに興味を抱き、勉強する。 (どんなことに興味を抱き、どのように調べるのか) |
指導方針 (1)1ヶ月は事務員をさせる。 (2)新人社員に特化した研修を行う。 (3)段階的な評価基準を作って、ほめる。 (4)週に1度、マニュアルの勉強会をする。 |
②段階的な評価基準を設定する。
(1)新人社員を評価する段階的な評価基準を作りましょう。
(2)仕事のレベルを「1ヶ月目に要求するレベル」、「3月目に要求するレベル」、「6ヶ月目に要求するレベル」と段階的に分けましょう。
(3)要求される仕事を段階的に記載することで、新人社員の能力アップを見える化できます。
レベル1 | タスク | 評価 |
週に一回の会議で、案件の概要と、疑問点を説明できる。 |
レベル2 | タスク | 評価 |
週に一回の会議で、案件の概要と、来週までにすることを説明できる。 (週に一回の会議に向けて、次にすることを明確にする必要があります。) |
レベル3 | タスク | 評価 |
週に一回の会議で、案件の概要と、今週したことの説明をする。 (適宜、次の手を打っており、週一会議には積み残しがない状態となる。積み残しがれば、それを説明する。) |
PDCAサイクルを回す
(1)PDCAサイクルについては、①指導方針(採用方針)を文章化する。②新人の育成度について、測定する。③②の状況をみて、①を振り返る、という作業が必要です。
(2)①指導方針(採用方針)を文章化することは、今までの新人指導の良い、悪いを議論するだけでなく、②育成の成果とのバランスをもって、①の改善を行うことを可能にします。
参考
JMAM 基本能力研究会 「新人指導の教科書」80頁以下