Q ハラスメントの申告があった場合に、やってはいけない対応とはどんなものですか。
2025/10/18 更新
「相談者の気づき」を支援
(1)相談者からハラスメントの申告があった場合に、会社の担当者は、相談の話をしっかりと聞くべきです。
(2)会社の担当者がやってはいけないことを覚えておきましょう。
相談者の考え方が幼稚もしくは大げさであると考えても、まずは受け止める。
1 NG対応
(1) 被害が軽微だと考えて、「我慢すべきではないか。」と伝える。
(2) 相談者に落ち度があると考えて、「あなたにも落ち度があるのではないか。」と聞く。
(3) 加害者側の考え方を理解できないかと聞く。「◯◯さんは、あなたのためを思って、そのように言ったのではないか。」と聞く。
(2) 相談者が、別の目的で、被害を申告しているのではないか、と聞く。
2 問題点
(1)「相談者の申告が正しい。」とは限りません。したがって、上記の観点で申告の当・不当を検討することが必要です。
もっとも、相談者が不満を持っている以上は、それを解決しなければ、結局トラブルになります。
仮に、その場で、判断してしまうと、相談者はこれ以上、話をしてくれなくなります。
したがって、「その場では、聞く。」ことに専念すべきであり、私見を述べるべきではありません。
軽微だと思う相談こと、時間をかけてきくべきである
(1)軽微だと思う相談、勘違いだと思う相談ほど、相談内容の記録化が大切であり、相談の話を遮らずに聞き取ることが必要です。
(2)「ハラスメントの申告があったのに、ハラスメントとして会社が対応しない」という結論を取ることになるので、その過程に問題がなかったのか、記録が残っていないと後日問題になります。」
(3)軽微な問題であれば、聞いてもらうことで、相談者が自己解決をすることも多いです。
マネージャーとしては、本人が気がつくまでとことん聞いてやる、というスタンスが大切です。
ヒアリングの結果を記録する
(1)聞き取った内容については、できるだけ、メモにして残しておくべきです。
(2)後日、「ハラスメントの申告があったのに、ハラスメントとして会社が対応しなかった」ことの検証が可能です。
(3)可能であれば、別のマネージャーや、会社のハラスメント窓口等と対応について問題がないのか、相談内容のメモがあれば、これを確認できる仕組みも構築可能です。
参考
ビジネスガイド2025年11月号22頁






