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予防法務

Q 社員がAIを活用することを認めることで、著作権法の問題は生じないか。

2025/11/03 更新

AIの活用と著作権

(1)AIを利用して、文章や絵を作成した場合には、機械的な出力によって作成されているため、著作権侵害にならないのが原則です。

(2)もっとも、特定の著作物の模倣を指示するなどした場合や、特定の著作物と酷似している場合、著作権侵害となる可能性があります

(3)なお、他人の著作物を模倣したかどうかについては、ある著作物の特徴との類似点をもって判断されるので、結局、特定の著作物と酷似しているかどうがが、大きな問題となります。

文化省のHP

 https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/aiandcopyright.html

著作権処理済みのサービスを活用する

(1)イラストレーターのAIサービスでは、もとのデータの著作権について許諾がされており、これを使う方法がありまます。

(2)自分で撮影した写真を、絵画風にしてほしい、などと、自分が著作権を持つものを活用するのは問題が少ない。

(3)著作権者から許諾をもらっている著作物を、改変するするなどの選択肢があります。

 この場合には、著作権の利用許諾だけでなく、同一性保持権の放棄もされているかを確認する必要があります。

フリー素材でも改変は危険です。

(1)著作権には、同一性保持権という権利があります。利用するのは許していても、かってなアレンジは禁止する、という権利です。

(2)したがって、オリジナルを改変はAIを使って改変することは、著作権の利用許諾だけでなく、同一性保持権の放棄もされているかを確認する必要があります。

(3)そもそも、社員が利用している素材が本当にフリー素材であるかを会社で管理で管理することは困難です。

ジブリ風の画像の生成

(1)自分の写真等をジブリ風に加工する等は流行りました。

(2)著作権は、アイデアを守るものではないので、著作権侵害とならない、という見解もあります。

(3)ただ、アイデアの模倣という面もあり、企業でこれを認めるのはふさわしくないでしょう。

〇〇に合わせた挿絵を作ってほしい

(1)「〇〇〇なので、〇〇〇〇」という文章を作ったうえで、これに合わせた画像を作るプロンプトを作ってほしい、と頼みます。

(2)そうすると、絵を描くためのプロンプトを作ってくれます。

(3)このプロンプトを使って別のAIで画像を作るのであれば、著作権侵害の可能性は低いでしょう。

(4)この方法であれば、参考にされる画像も毎回違うので、大きく問題になることは少ないでしょう。

AIの利用規約(商業利用)をチェックする

(1)社内でAIを利用することを認めるのであれば、利用できるサービスは限定すべきです。

 そして、そのAIが商業利用をOKとしているかもチェックしておきましょう。

(2)会社で利用できるAIは3サービス程度に限定して、会社が責任をもって選定すべきです。

会社での利用OK範囲を明確にする

(1)企業では、どんな利用まではOKをするのか明確にする必要があります。

(2)企業は社員に、そのルールを周知する必要があります。

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