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【謝罪の技術】謝罪の作法

2024/09/01 更新

社会人としての責任

(1)学生時代には、宿題があれば宿題を提出します。試験では問われた問題に回答します。言われたことをしっかりやれば満点でした。
(2)ビジネスの世界では、言葉のつたないお客様、上司、同僚の期待を予想し、これに答えることが要求されます。
(3)お客様から「〇〇してくれなかった。」というクレームが入ったとして、「お客様が〇〇してほしい、と言わなかった。」というのは弁解になっていません。
(4)上司から、「会議資料を取引先に渡してほしい。」と言われて、会議当日に人数分を持っていたところ、上司からは、「なぜ、事前に送っておかなかったのか。」と怒られました。「事前に」という言葉を言ってくれなかった上司も悪いかもしれません。しかし、少なくとも、社会人としては、上司が期待する仕事をする必要があります。

お客様は悪くない。

(1)クレームは、期待と現実のギャップによって生じます。お客様の期待を知ることは大切です。他のお客様もそのように考えているかもしれません。

(2)お客様の期待に対し「どのようにすれば思いつくことができたのか。」を考えましょう。それができれば、自社サービスの差別化にもつながります。

上司は悪くない。

(1)上司にミスがあったかもしれません。しかし、上司(管理職)の仕事・責任は部下の指導です。上司がミスをしたとしても、部下への指導をしない理由になりません。

(2)確かに、上司の指示が不明確であったかもしれません。しかし、そうであれば聞き返すべきです。また、上司としては同じ方法で、他の部下にも指示を出しています。基本的には、「上司の指示が悪い」というのは、言い訳になりえません。

(3)上司に「〇〇」という事情があったので、「今後は、指示をメール等で残す、という方法で指示してほしい。」ということを頼んでもよいでしょう。しかし、それは、上司の小言が終わってからにして下さい。そうしないと、どうなるかは分かりますよね。

謝るのは怖くない

(1)自分が悪くないのに、責任を認めるのは怖いでしょう。

(2)しかし、実際に謝罪してみると、周りの社会的評価があがります。「話の分かるやつ。」「仕事のできるやつ。」「言われていないことも、気づいてできるやつ。」になれます。

 逆に、「言われていない。」「自分の仕事ではない。」と反論する人は、最後まで、「言われたことしかできない人」になります。

(3)誤ったことで、「自分が悪者となって、責任を取らされる。」ということもありません。

 社会人では、取引先、上下関係等で長く付き合います。真面目に働いていれば、どちからが悪いのか周りの人はよくみています。

謝罪の方法

1 まずは謝る。

 「このたびは大変、申し訳ありませんでした。」

 まずは、謝ります。そして、自分の気持ちを落ち着ける時間をとります。

2 相手の言い分をまとめます。

 「〇〇様の言い分はもっともです。」

 「△△様には  〇〇というサービスを提供しておりました。」「〇〇様にもこれをおすすめするべきでした。」

 この段階も、自分の気持ちを落ち着ける時間に使います。

3 相手の言い分を満たす行動は、いつ、どこで、どうすれば、できたかを説明します。

 「〇〇のときに、〇〇と相談を受けていました。」「そのときに、●●ということができたと思います。」

4 精一杯やったこと

 基本的には以下の部分は言わない方がよいでしょう。

 しかし、「相手方からなぜ、こうなったのか。」を聞かれた場合には、時系列で説明します。

 「〇〇でしたので、●●しました。」

 ⇒ この段階で、不可抗力を説明する。

ダメな謝罪

 「お客様からは●●と言われていませんでした。」(言い訳)

 「したがって、●●できませんでした。」

 「申し訳ありませんでした。」(とりあえず、謝る。)

謝罪と成長力

(1)トラブルが起きたときに、自分のミスを探す(相手の期待に応えるように、自分の行動の改善点を探す。)ことができるかは、本人の成長力に関わります。

(2)怒られたときには、その人の本音が出ます。謝罪の上手い人は、成長力の高い人、仕事ができる人です。

(3)逆に、言い訳から始めてしまう人は、仕事ができない人です。

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