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弁護士業務の流れ

ミスの指導(オーダーメードのマニュアルの作成)

2024/09/16 更新

ミスの発生

(1)新人社員Bは、期限になって、上司Aに仕事が完成してない、と報告しにきました。

(2)その仕事を完成させるには、上司Aは土日に出勤するしかありません、

(3)新人社員Bは、土日は旅行にいくので、上司Aに、あとの仕事を任せたいと言い出しました。

新人社員に悪気はない

上司Aの本音

(1)上司Aは、何度も新人社員Bに進捗を確認し、新人社員Bは「ぎりぎりになるが、間に合う。」と回答していました。

(2)さすがの上司Aもカンカンに怒ってしまいました。

新人社員B

(1)新人社員Bは、半年前まで学生でした。

(2)学生の時代は、自分の力量を超えた宿題が出ることはありませんでした。また、宿題は自分一人でするべきものと思い込んでいました。

(3)しかし、「仕事が完成していても、してなくても、期限に余裕があるうちに、相談する。」これが社会人としての常識です。

本質的な問題

(1)問題は、2つあります。

(2)一つは、新人社員に社会常識がないこと

(3)もう一つは、指導担当者に、新人社員に社会常識がなくて当然であり、それを教える義務が指導担当者にあるのに、これを怠ったことです。

オーダーメードのマニュアルの作成

(1)人ごとに、常識の内容もレベルも異なります。したがって、新人指導においては、「オーダーメードのマニュアル」を作って、これを一つ一つ伝えていくことが必要になります。

(2)指導担当者としては、一般的な、新人社員のレベルに合わせたマニュアルを用意し、さらに、追加で、「オーダーメードのマニュアル」を作って渡すことが必要です。

指導担当者としての正しい対応

怒りをコントールする。

(1)上司Aは、内心は怒り心頭でした。

(2)心を沈めて、深呼吸をしました。

(3)沈黙が流れました。

事実を確認する。

上司A
 「事実を確認させて下さい。」
 「●●の書面の提出時期は、〇日で、本日は×です。」

部下B
 「はい。」

上司A
 「その後、どこが良くなかったのか、一緒に考えましょう。」

上司A
 「〇月〇日に仕事を依頼受けた場合に、まず、スケジュール帳に期限を入れましたか。」

部下B
 「はい。」

上司A
 「次の日までに、作業を開始できましたか。」

部下B

 「してません。」

上司A

 「初めての業務なので、早々に取り掛からないと、全体的なスケジュールが見えないですよね。」

部下B

 「はい。」

「なぜ」と問わない。

(1)以下は、よくない例です。

(2)新人社員になぜ、こうなったかを聞いても、正しく理解はできていません。

上司A
 「なぜ、こうなったのですか。」

  ※ 新人社員に、原因を聞いていることがミスリードです。

部下B
 「●●と言われたので、△△提出しなくてもよいと思っていました。これが原因です。」

  ※ 人間誰しも自分の責任は否定したくなるものです。「本来、どうすればよいのか。」を正確に理解していないからミスを起こしたのです。その者に説明を求めてれば、当然、不適切な回答が出てきます。

その後の上司と部下のやり取り
 上司は、部下に対し「そのような誤解を生じる状況ではなかった。」「言い訳をするな。」と説教が始まってしまいました。

ルールを考える。

上司として、あるべきルールが分かっていれば、ルールについての確認をします。

上司A
 「次の日までに、作業を開始できましたか。」

部下B

 「してません。」

上司A

 「初めての業務なので、早々に取り掛からないと、全体的なスケジュールが見えないですよね。」

部下B

 「はい。」

上司A

 「書類の作成は一週間で一度、上司に見せるのがルールです。これが守れていましたか。」

部下B

 「できていません。」

 ルールが明確な場合には、このルールについて検討します。

ルールが分からないとき

(1)人ごとに、常識の内容もレベルも異なります。したがって、新人指導においては、「オーダーメードのマニュアル」を作って、これを一つ一つ伝えていくことが必要になります。

(2)会社に、これを防ぐのに相当するルールがなかったときには、ルールを考える必要があります。

上司A

 「どうすればよかったのか、知りたいので、もう少し事実を確認したいです。」

 (省略)

上司A

 「時間をもらってありがとうございます。」

 「再発防止には、ルール設定をするのが1番です。聞いた話を参考に、私の方でルールを考えたいと思います。」

オーダーメードのマニュアル作成の作成

(1)ケース・バイ・ケースですが、新しい社内ルールは、上司Aが他の社員と話し合って決める方がよいでしょう。

(2)新人社員と相談すると、新人社員の意見を反映する必要があります。しかし、新人社員は「本来、どうすればよいのか。」を正確に理解していません。意見を反映すると回り道になりかねません。

(3)一つ一つ、新しいマニュアルを作っていくことになります。

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