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弁護士業務の流れ

(なぜなぜ分析)新人社員に「なぜ、ミスをしたのか。」と質問してはいけない

2024/09/01 更新

ベテラン部下に「なぜ、ミスをしたのか。」質問した場合

上司
 「●●の書面の提出時期は、〇日で、本日は×です。」「Aさんは、営業部のリーダです。」
 「これは、間違いない前提で初めてよいですか。」

部下
 はい。

上司
 「〇月〇日に仕事を依頼してから、その後の状況を教えてもらえますか。」

部下
 「〇月〇日に、〇〇の仕事を頂いて、〇日までには仕事ができたはずでした。」
 「〇〇すべき鉄則(社内ルール)があったのに、私がこれを怠りました。」 
 
上司
 「なるほど、しっかり分析できていますね。」「私の方でも、●●日の時点で催促するようにした方がよかったですね。」「●●することを私の鉄則(社内ルール)に加えますね。」

新人社員に「なぜ、ミスをしたのか。」と質問した場合

(1)新人社員からすれば、「なぜ、ミスをしたのか。」を聞いても、正確に答えられません。
(2)人間は誰でも自分の責任を否定したくなります。したがって、新人社員として思いつく原因は、「他責の責任」になりがちです。その場合、上司から見れば、「自覚の足りない部下」となって、永遠と説教を受けることになります。

上司
 「●●の書面の提出時期は、〇日で、本日は×です。」「Aさんは、営業部のリーダです。」
 「これは、間違いない前提で初めてよいですか。」

部下
 「はい。」

上司
 「再発防止のために、どうすればよいと思いますか。」

  ※ 新人社員に再発防止策を聞いていることがミスリードです。

部下
 「●●と言われたので、△△提出しなくてもよいと思っていました。これが原因です。」

  ※ 人間誰しも自分の責任は否定したくなるものです。「本来、どうすればよいのか。」を正確に理解していないからミスを起こしたのです。その者に説明を求めてれば、当然、不適切な回答が出てきます。

その後の上司と部下のやり取り
 上司は、部下に対し「そのような誤解を生じる状況ではなかった。」「言い訳をするな。」と説教が始まってしまいました。

新人社員に対しミスを指摘する場合

 新人社員に対しミスを指摘する場合には、上司の方から、正しい仕事の手順を説明しながら、その手順通りに仕事を進めれていたのか、時系列に沿って聞いていくのがよいでしょう。

上司
 「●●の書面の提出時期は、〇日で、本日は×です。」「Aさんは、営業部のリーダです。」
 「これは、間違いない前提で初めてよいですか。」

部下
 「はい。」

上司
 「その後、どこが良くなかったのか、一緒に考えましょう。」

上司
 「〇月〇日に仕事を依頼受けた場合に、まず、スケジュール帳に期限を入れましたか。」

部下
 「はい。」

上司
 「次の日までに、作業を開始できましたか。」

部下

 「してません。」

上司

 「初めての業務なので、早々に取り掛からないと、全体的なスケジュールが見えないですよね。」

部下

 「はい。」

上司

 「書類の作成は一週間で一度、上司に見せるのがルールです。これが守れていましたか。」

部下

 「できていません。」

上司

 「そうすると、この時点で相談してもらったら、フォローできたわけです。」

上司

 「書類の作成は一週間で一度、上司に見せるのがルールです。これを意識してくださいね。」

部下

 「分かりました。」

ポイント

(1)新人社員に「なぜ、ミスを犯したか。」は聞いてはいけません。

(2)上司の方が経験豊富なので、失敗談を話しながら、「□□の場合には●●する」という形で、仕事のルールを一つ一つ説明して、この漏れがないか確認するのが有益です。

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