Q 社員研修(リスキリング)のリスクについて教えて下さい。
2025/10/21 更新
社員研修(リスキリング)のリスク
(1)社員研修(リスクキング)は、なかなかうまく機能しないものです。
(2)失敗すれば社員の退職リスクにつがなります。どんなリスクがあるのか確認していきましょう。
研修内容が現場のニーズと合致しないために役に立たない。
(1)社員研修で学んだ技術、現場のニーズに合致しない場合には、社員研修の時間そのものが無駄になります。
(2)無駄な残業等をさせることになります。
(3)一番良いのは、現場のマネージャーが勉強して、学んだ内容を教えるのが効率的です。現場のニーズと、経営戦略(経営陣の考える方向性)について理解しているのは、現場のマネージャーしかおりません。
マネージャーの仕事は、現場の仕事の生産性をアップあせることです。
例えば、マネージャーが8時間をかけて学び、必要な部分を1時間で教えて、その技術で生産性が5%アップし、その効果が1年続くと考えれば、元が取れます。
(4)逆に言えば、研修会社に任せて、研修をお願いしても、役には立たないことが多いでしょう。
学んだ技術を活かす仕事がない。
(1)プログラミングや、マーケティングの技術を学んでも、これを活かす仕事がなければ、何も進みません。
(2)これを避けるためには、経営陣の一貫した戦略が必要です。経営課題を明確にし、その課題のための予算をとり、どの部署(誰が)解決するべきなのかを明確にする必要があります。
(3)現場を放置すると、プログラミング技術を使って、できそうなことをやり始めます。
しかし、経営陣としては、優先順位として、低い課題には予算を出せません。
したがって、経営陣が課題を明確にし、それを周知させることが必要です。
(4)あくまでも、プログラミングや、マーケティングは技術であり、目的は経営解決です。逆に、現代の社会で、経営課題を解決しようとすれば、プログラミングやマーケティングの仕事は生まれます。
(5)もう一つ重要なことは、会社が、新しいことに挑戦することを許容する風土を作れるかです。
仮に、新しいやり方(IT技術の導入)を許容しない風土であれば、何も進めることはできません。
熱心な社員が孤立し退職する。
(1)本気で、プログラミングや、マーケティングに学んだ社員を守らなければ、その社員が改革を唱えて孤立することになり熱心な社員から退職してしまいます。
(2)一つは、新しいプロジェクトチームとして、会社が公認し経営陣が関与することが考えられます。プロジェクトチームが困っていれば、経営陣に連絡し、経営陣から他部署に協力してもらえるようにお願いするだけでも、プロジェクトを進めることができます。
(3)2つは、部署ごとに課題を与えて、部署全体に教育をする方法を考えられます。部署全体としての課題として、挑戦をすることを求める方法をありえます。
参考
ビジネスガイド2025年11月42頁以下






