ご質問・ご相談などお気軽にお問い合わせください。

TEL 06-6773-9114

FAX 06-6773-9115

受付時間 : 平日10:00 ~18:00 土日祝除く

メールでの
お問い合わせ

予防法務

マイナンバー制度

2024/07/21 更新

法人番号と個人番号

 マイナンバーには、法人に与えられる法人番号と、個人番号の2つがあります。

(1)法人番号

 法人番号は、法人に与えられる13桁の番号です。

 法人番号は、どなたでも自由に使えます。

(2)個人番号

 個人番号は住民票を有する個人に与えられる12桁の番号です。

マインナンバー制度の仕組み

(1)マイナンバー制度がない時代では、税務署がある個人の預金を銀行に問い合わせると、名前と、生年月日、住所を伝えて、銀行等から情報をもらっていました。

 この方式の場合には、銀行等も名前と、生年月日、住所の一致を確認する手間があります。手間が発生する以上、税務署も、的を絞って情報の問い合わせをする必要がありました。

(2)マイナンバー制度があると、税務署がある個人の預金を銀行に問い合わせるときに、1234567番の預金残額を教えてほしい、とお願いすれば足ります。

 理論上、ワンクリックで、行政機関が、あらゆる公的機関や銀行等が保有する個人情報を取得できることを可能にするのがマイナンバー制度です。

(3)マイナンバー制度前でも、行政機関が、公的機関や銀行に個人の情報を問い合わせることは可能でしたが、その作業は大変なものでした。

 マイナンバーは、この作業を大きく軽減する制度です。理論上、ワンクリックで、行政機関が、あらゆる公的機関や銀行等が保有する個人情報を取得できることを可能にするのがマイナンバー制度です。

個人番号と個人情報保護法

(1)本来的には、個人番号は単なる番号なので、本来的には個人情報ではありせん。

(2)例えば、個人番号が流出しても、それだけでは何の情報も記載されていません。

  例えば、年金情報の流出がおきましたが、年金情報(例えば、基礎年金番号)だけで何かの手続ができるわけではありません。これらだけでは実害が生じるとは思えないと言われています。

(3)しかし、個人情報保護法は、個人番号は個人識別符号に該当する(個人情報保護法2条2号)ので個人情報にあたる、と規定します。個人番号は、法律(個人情報保護法)によって、特別に個人情報になると規定されています。

個人情報の保護に関する法律2条
1項 この法律において「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一 当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。次項第二号において同じ。)で作られる記録をいう。以下同じ。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号を除く。)をいう。以下同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)
二 個人識別符号が含まれるもの
2 この法律において「個人識別符号」とは、次の各号のいずれかに該当する文字、番号、記号その他の符号のうち、政令で定めるものをいう。
一 特定の個人の身体の一部の特徴を電子計算機の用に供するために変換した文字、番号、記号その他の符号であって、当該特定の個人を識別することができるもの
二 個人に提供される役務の利用若しくは個人に販売される商品の購入に関し割り当てられ、又は個人に発行されるカードその他の書類に記載され、若しくは電磁的方式により記録された文字、番号、記号その他の符号であって、その利用者若しくは購入者又は発行を受ける者ごとに異なるものとなるように割り当てられ、又は記載され、若しくは記録されることにより、特定の利用者若しくは購入者又は発行を受ける者を識別することができるもの

個人番号の法規制(個人情報保護法との違い)

(1)個人情報の場合、本人の同意があれば、当初の目的とは異なる範囲でも個人情報を使うことが許されます。

 しかし、番号法(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)は、個人番号については、本人の同意があっても、目的外利用を認めません。

(2)個人番号が流出しても、実害はありません。しかし、番号法(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)は、個人番号の流出について厳しい罰則を用意しています。

 法規制によって、個人番号を厳格に管理させ、その前提で、インフラを作るというマイナンバー制度の設計目的があるからです。

企業と個人番号の取り扱い

(1)企業としては、個人番号について、最重要の個人情報として厳格に取り扱う必要が有ります。

(2)仮に、個人番号の流出が確認された場合には、実害が生じてないことを前提に、被害者に説明することになります。

 なお、個人番号が流出した可能性があるときは、これを変更することが可能です。

行政と個人番号の取り扱い

(1)マイナンバー制度が導入されても、個人と各行政のやりとりは変更がありません。

 個人が行政に出す書類に個人番号を記載することが義務付けられたり、個人番号の記載が正しいのかを窓口にチェックするぐらいです。

(2)行政機関と、行政機関の間では、マイナンバーで情報をやりとりをします。これによって、個人は申請書類を減らすことができます。行政機関が、他の行政機関等から情報を取り寄せることができりょうになるからです。

(3)理論上は、個人番号と、パスワードを入力すれば、所得証明書を出す仕組みは作れます。しかし、そうしてしまうと、個人番号の流出が、個人情報の流出と直結してしまいます。

 マイナンバー制度の運用では、前述したように、個人と各行政のやりとりは大きな変更はなく、このようなリスクはない設計になっています。

「予防法務」トップに戻る

Contact.お問い合わせ

    ※個人情報の取り扱いについては、プライバシーポリシーをご覧ください。