尋問のテクニック(二者択一を使う、テクニック)
2024/02/23 更新
二者択一を使う、テクニック
ケース1
弁護士の質問
「このときの音は、大きな音でしたか。小さな音でしたか。」
ケース2
弁護士の質問
「山田さんは、Aさんの友達だと思いましたか。それとも、山田さんは、Cさんの友達だと思いましたか。山田さんは、誰の知り合いだと思いましたか。」
解説
「二者択一の質問も、その他の選択を奪う、という意味で誘導である。」という異議がでることが予想されます。
二者択一の質問も、質問の意図を明確にするために使い、かつ、その回答が論理的に、その二つ以外ありえないのであれば、不当な誘導ではありません。
今回の質問では、「山田さんは、誰の知り合いだと思いましたか。」という質問をくっつけて、オープンに答えられるように工夫をしています。
ケース3
弁護士の質問
「争点を確認しますが、Aさんは、山田さんについてBさんの友達だと思ったと主張しています。逆に、Bさんは、山田さんについてAさんの友達だと思ったと主張しています。」
「Aさんが、山田さんをBさんの友達だと思った理由について教えて下さい。
解説
争点(お互いの主張)は争いのない事実です。そこで、これを持ち出して、「Aさんが、山田さんをBさんの友達だと思った」ことを争いのない事実として質問しています。
回答例を先に出して聞く、テクニック
弁護士の質問
「あなたは、このときどう思いましたか。悔しかった。恥ずかしかった。怖かった。いろいろあると思うのですが、自分がそのとき思ったことを話してください。」
解説
回答例の例示も、質問の意図を明確にするために使い、かつ、その回答例が、論理的推論に基づくものである仮限り、不当な誘導ではありません。