【顧客視点】フットワークの軽い弁護士
2024/08/29 更新
フットワークの軽さ
(1)できるビジネスマンの素養として、フットワークの軽さがあります。
(2)「直ぐに仕事に取り掛かる。」「他人の仕事でも引き受ける。」「遠方の現場に行く。」「直ぐに相談時間をとる。」などがあります。
(3)弁護士業務としては、以下のような例がありえます。
「直ぐに仕事に取り掛かる。」
ケース1
依頼者から相談を受けていましましたが、受任はしていません。
その状態で、先輩弁護士は、相手方弁護士に電話しました。
「私は●弁護士です。今、〇〇さんが相談に来られています。しかし、私は、受任通知を受けていません。」
「少し、●●について教えてほしい、と思っています。」
「今、〇〇さんに代わります。」「〇〇さんから電話があったものとして答えて頂けますか。」
という風にいきなり仕事に取り掛かります。
ケース2
先輩弁護士は、依頼者から相談を受けた際に、依頼者の目の前でその相談時間内に通知書を作りました。
先輩弁護士は相談時間内に通知書を作り、依頼者に案を渡しました。
(高橋喜一「ゼロから信頼を築く 弁護士の顧問先獲得術 」144頁参考)
ケース3
お客様からの問い合わせの電話は半日以内に電話する。
ケース4
お客様から話を聞いたときには、直後に書面を作ります。思い出す時間も不要で、仕事の効率化につながります。
(中村 直人 、 山田 和彦 「弁護士になった「その先」のこと」57頁参考)
「他人の仕事でも引き受ける。」
ケース5
事務所に電話がかかってきた。事務員は出社していなかった。電話を受けるのは事務員の仕事と考えて無視するのではなく、その電話に出て話を聞くべきです。
(中村 直人 、 山田 和彦 「弁護士になった「その先」のこと」18頁参考)
ケース6
顧問先が税務について質問してきた。「顧問先に税理士に聞いてください。」と返事するとともに、「どの専門家に聞くべきか判断するのは難しいですよね。」「どの専門家に聞くべきか、アドバイスするのも、私(顧問弁護士)の仕事です。」と返事をした。
お客様からすれば、専門家の領域も、社内の役割分担も関係ない話です。「私の仕事ではない。」と断るのではなく、自分でできることをしてあげることが必要です。
私見としては、自分の知り合いの専門家に連絡して、どの専門家に聞けばよいのかを確認してお客様に伝えることも顧問弁護士の仕事と考えています。
なお、知り合いの専門家に快く協力してもらうために、相談した時には、相談料を支払うようにしています。お客様にとってみれば、どうすればよいのか相談する場所ができ、私どもとしても、少額の相談料を負担するだけで、顧問先と切れない関係を作ることができます。
「遠方の現場に行く。」「直ぐに相談時間をとる。」
ケース7
企業からの相談は、追加資料を用意してもらう必要があることもあり、現地に行って話を聞くことも多いです。
ケース8
企業から連絡があれば、3日以内に相談時間を設けます。
仕事を期日ギリギリに始めると、その日はその仕事をするしかなくなります。急な予定変更ができません。仕事が発生した時点で仕事に取り掛かる必要があります。