ご質問・ご相談などお気軽にお問い合わせください。

TEL 06-6773-9114

FAX 06-6773-9115

受付時間 : 平日10:00 ~18:00 土日祝除く

メールでの
お問い合わせ

弁護士業務の流れ

【メールの書き方】メールの書き方(2)

2024/08/29 更新

メールの書き方

(1)お客様へのメールへのメールについては、以下の手順で文章を書きましょう。

①日付

②相談の概要(問題の概要)

 (前提事実の確認)

③お客様への共感

④法律上の理屈

⑤選べる選択肢、そのための弁護士費用、お客様がするべきこと
 (しなくてよいこと)

(2)実際の文例を見ながら、文書を考えてみましょう。

文書の例

◯◯様

いつもお世話になっております。
井上です。

1 旦那さんからの回答
 旦那さんから、回答が届きました。
 離婚するなら、100万円を支払ってほしい、という内容です。

2 交渉の方法
 今後の交渉は、3パターンあります。

3 放置する
(1)もともと、ご依頼の時点での目的が、旦那さんの攻撃的なメール、ラインをブロックしたいというものでした。しかし、私どもが弁護士として介入後は、旦那さんの攻撃はきておりません。
 したがって、このまま放置する方法もあります。
(2)婚姻状態であることのデメリットは、相続権(〇〇様が亡くなった場合には、旦那さんがその財産を取得する権利を持ちます)、氏(氏)、再婚できない、等限られています。下記の和解金を支払うぐらいなら放置する方法もあります。

4 100万円を支払って和解する
(1)念のため、旦那さんの要求にしたがって和解した場合のメリット、デメリットを理解していただきたく、和解案を作りました。
(2)金銭的な負担がありますが、これで全ての紛争を解決するメリットがあります。
別紙のとおり、和解金を支払って和解する方法もあります。

5 金額交渉をする
(1)例えば、50万円ではどうか、と減額交渉する方法もあります。
(2)しかし、なお、同額で旦那さんが納得するかは不明です。

6 ご相談
(1)もともと、旦那さんは、働かずに〇〇様に負担をかけてきました。もはや、◯◯様としては旦那さまに一円も支払いたくない、とお考えであることは理解しております。
(2)しかしながら、紛争が裁判手続に発展した場合には、時間や、経済的な負担がかかります。これを経済的に評価した場合は、100万円を超えるかもしれません。
(3)一度、お時間取って頂いてご相談したいと思います。来週、来所頂ける日程や時間等を複数頂けないでしょうか。

解説

◯◯様

いつもお世話になっております。
井上です。

1 旦那さんからの回答
 旦那さんから、回答が届きました。
 離婚するなら、100万円を支払ってほしい、という内容です。

ポイント(事実の概要)

(1)実際のメールには、旦那さんの弁護士が書いた文書を添付しています。法律家の書いた文書は難しいことが多いです。まずは、文書を要約して報告します。

(2)弁護士業務はチームで動いています。文章でまとめ部分があれば、共有しようとしても使えます。

 また、弁護士事案は数年もかかります。したがって、後日見返すことを考えても、まとめ部分があると役立ちます。

2 交渉の方法
 今後の交渉は、3パターンあります。

3 放置する
(1)もともと、ご依頼の時点での目的が、旦那さんの攻撃的なメール、ラインをブロックしたいというものでした。しかし、私どもが弁護士として介入後は、旦那さんの攻撃はきておりません。
 したがって、このまま放置する方法もあります。
(2)婚姻状態であることのデメリットは、相続権(〇〇様が亡くなった場合には、旦那さんがその財産を取得する権利を持ちます)、氏(氏)、再婚できない、等限られています。下記の和解金を支払うぐらいなら放置する方法もあります。

4 100万円を支払って和解する
(1)念のため、旦那さんの要求にしたがって和解した場合のメリット、デメリットを理解していただきたく、和解案を作りました。
(2)金銭的な負担がありますが、これで全ての紛争を解決するメリットがあります。
別紙のとおり、和解金を支払って和解する方法もあります。

5 金額交渉をする
(1)例えば、50万円ではどうか、と減額交渉する方法もあります。
(2)しかし、なお、同額で旦那さんが納得するかは不明です。

ポイント(選べる選択肢、そのための弁護士費用、お客様がするべきこと)

 依頼者の立場で、依頼者の気持ちによりそって、以下の④⑤について文書を提出しています。

 ④これからとれる選択はどんなものか。
 ⑤そのための費用(弁護士費用)と、最終的な経済的なプラマイの見通し、メリット・デメリット
 ⑥依頼者側でやってほしいこと(依頼者の出席の要否、依頼者の宿題、持ち物)
 になります。

6 ご相談
(1)もともと、旦那さんは、働かずに〇〇様に負担をかけてきました。もはや、◯◯様としては旦那さまに一円も支払いたくない、とお考えであることは理解しております。
(2)しかしながら、紛争が裁判手続に発展した場合には、時間や、経済的な負担がかかります。これを経済的に評価した場合は、100万円を超えるかもしれません。
(3)一度、お時間取って頂いてご相談したいと思います。来週、来所頂ける日程や時間等を複数頂けないでしょうか。

ポイント(お客様のへの共感)

 依頼者の立場で、依頼者の気持ちによりそって、以下の①②③について文書を提出しています。

①依頼者の不安についてこちらが理解していることを示すこと
  駄目な例  ✕ 「◯◯様の気持ちは分かります。」
  良い例   ◯ 「結局、私どもの提案が、△△の理不尽な要求を飲めと言っていることと同義であることは理解しているつもりです。しかし、下記の件からは、この方法が経済的にはおすすめです。」

 依頼者の気持ちをオウム返しの形で文章化するこが大切です。駄目な例では、結局、依頼者の気持ちを文章化できていません。
 ②依頼者の期待と、現実にギャップが生じている原因は何か。
 ③現時点でできることは何か。(もしくは何もできない理由は何か。)
「弁護士業務の流れ」トップに戻る

Contact.お問い合わせ

    ※個人情報の取り扱いについては、プライバシーポリシーをご覧ください。