【仕事のチェック】上司の細かいチェック(マイクロマネージメント)
2024/03/18 更新
マイクロマネージメント
(1)上司の過度に細かいチェックや指示をマイクロマネージメントと呼びます。マイクロマネージメントは、チェは部下のモチベーションを下げてしまいます。
(1)上司が部下を信用しなくなり、仕事をいちいちチェックするようになると、部下のモチベーションが下がります。
(2)部下のモチベーションが下がると、上司のチェックも厳しくなり、さらに、悪循環に陥ります。
上司のチェク
(1)上司が「仕事ができないやつ」だと部下を信用しなくなると、一つ一つ報告を求めたり、細かく指示を出したりすることになります。
上司は、部下の仕事をチェックしたり、具体的な指示をすることに時間を取られるようになります。
(2)部下も自分で考えて行動することを放棄し、言われたことしかやらなくなります。
(3)上司にも、部下にも悪意がなくても、こうなってしまうと、悪循環からぬけだせなくなってしまいます。
結局、本来は有能な部下を、退職に追い込むことになりかねません。
レッテル
人間には、「レッテル貼り」思考があります。
人間が生活しているうえで、物事の価値を大雑把に決めておくと、時間の節約ができる。これが、「レッテル貼り」思考です。
一度、「仕事ができない。」と認識してしまうと、上司は、部下が頑張っても、その評価を誤ってしまいます。
一度、「仕事を正当に評価してくれない上司である。」と認識してしまうと、部下は、仕事を頑張って認めてもらう、という機会を失ってしまいます。
つまり、いったん悪循環に陥ると、回復することは意識的に対策をとらないと難しいということです。
悪循環を断ち切る方法
1 お互いの認識に齟齬がないかを確認する
「不十分だと思っている部下の仕事」について、上司として、「なぜ、その仕事をやらないのか。」部下の意見を聞いてみるべきです。
時間は有限であり、上司と部下で「優先順位」や、「必要とされるクオリティー」に差があるのは当然です。お互いの認識の違いがあれば修正を図ることです。
2 「悪循環の脱却という」共通の目的を持つ
お互いの現状について、言語化したうで、悪循環の脱却を目標とすることを確認しましょう。
3 「悪循環の脱却という」共通の目的の上で仕事量を調整する
部下の仕事のチェックを減らしたり、報告を減らしたりしても、上手くはいきません。あくまで、「悪循環の脱却という」共通の目的の上でクオリティーを重視することを明確にして、仕事量を調整するのもよいでしょう。
4 率直な意見を交換する
上司から部下に「私がしたことで『期待されていない。』と感じさせることがあればすぐに教えてほしい。」と発言し、部下は上司に「私の行動で、貴方がいらだったり、釈然としないと感じたりすれば教えて下さい。」と発言することで、率直な意見を交換することができるということも指摘されています。
5 第三者を介在させる
上司と部下の話し合いに、中立者として第三者を立ち会わせて、上司の悪いところを指摘させるという手もあるかもしれません。
参考
ハーバードビジネスレビュー2021年12月号122頁
アンドリュー・S・グローブ 著、 小林薫 訳 「HIGH OUTPUT MANAGEMENT(ハイアウトプット マネジメント) 人を育て、成果を最大にするマネジメント」 78頁