【目標管理】KPIマネージメントと例2
2024/02/24 更新
KPIマネージメント
(1)KPIマネージメントは、最終的な目標を達成するために、中間的な目標(KPI)を設定する手法です。
(2)KPIマネージメントを考えてみましょう。
KGI
(1) KGIは最終的な目標です。
(2)目標( Goal )は、ラーメン屋の売り上げで、月商500万とします。
KPI
(1)KPIは、事業の成功の重要(鍵となる)数値目標です。
KPIを達成すれば、KGI(事業の成功的な目標)を達成できる関係が必要です。
(2)自分が管理できる数字目標であることが必要です。いろいろな数字目標が考えられます。
(3)KPIについては、長くても1週間、できれば、1日単位で計測できる目標がよい、とされます
モデル化とKPIの設定
(1) 例えば、月商の場合には、「月商 = 客単価 × 来客数」等の形でモデル化して、客単価や、来客数を、KPIに設定することが多いでしょう。
売上 = 客単価 × 人数
(2)SNSの活用、割引サービス、デザートの無料提供等、最近はやりのテコ入れ策を複数リストアップしました。
(3)A店のお客に女性客が少ない。しかし、隣町には女性客を集めるのに成功している店舗があることが分かりました。A店でも施策より女性客を増加することができると仮説を立てました。
(4)そこで、今回は、KPIを女性の来店数と設定しました。。
KGI
(1)KGIは最終的な目標です。
(2)A店舗の月のお客の来店数は、4000人、売上は400万円でした。
(3)隣町のラーメン屋と同じことができるとすれば、女性客の来店数が1000人増えます。
(4)そこで、KGIとしては、1年後の月商を500万円(来店数5000人)と設定しました。
KPIの測定
(1)KPIは、CSFの成績を端的に数字に示す指標です。
(2)女性客をカウントする方法として、男性用のお箸と、女性用のお箸を準備し、定員に男性のお客と、女性のお客に分けて、配るように指示しました。
お箸の消費量で、女性の来店数を簡単に測定できるようにしました。
KPIのチェックポイント
(1)KPIの達成がKGIの達成に繋がっていること、KPIの達成に具体的な見込みがることが必要です。
「売上 = 客単価 × 人数」のモデルによれば、女性のお客が増えれば、最終的に売り上げはあがります。
隣町のラーメン屋を参考にしており、A店舗でも実現可能だと考えます。
(2)KPIは先行指標であること、努力可能であること、リアルタイムで測定できることが必要です。
女性の来店数を毎週測定し、その推移をみれば、1年後の月商(KGI)を予想できます。
測定結果が1か月後に分かるような状態では、施策が良かったのかどうか分かりません。しかし、お箸の消費量(KPI)は直ぐに結果が見えます。
(3)KPIの運用が過剰な負担にならないことが必要です。
KPIの計算に時間やコストがかかると、それだけで手いっぱいになります。しかし、 お箸の消費量(KPI)はの確認には過剰な負担はかかりません。
(4)KPIの設定は一つが望ましい。
ビジネスの世界では選択と集中が基本です。改善をするなら1点集中して取り組まなければ上手くいきません。
会議の文章化
(1)女性客の来店数をKPIするとして、どんな施策をするのか、を考えなければなりません。
(2)女性客の集客について、何をするのか、施策を文章化します。そして、それを社員全員で取り組みます。
(3)施策について、お客さんの評判も聞く必要があり、ヒアリング用紙を用意し、1日、2人の女性客に評判を聞くようにしました。
(4)女性客の来店数とお客さんのヒアリングを頼りに、女性客の集客の施策について、ブラッシュアップさせていきます。
会議の議事録 女性客には、デザートを無料で付ける。 〇〇のようなインスタばえするメニューを付ける。 インスタで、その写真を上げてくれれば、100円引きする。 |
KGI(最終的な目標)や、KPI(1日の目標)の調整
(1)KPIについては、長くても1週間、できれば、1日単位で計測できる数字(目標)がよい、とされます。
(2)なお、数か月経過した時点での数字の動きを見て、KGI(最終的な目標)や、KPI(1日の目標)を変更することも必要です。
CSFとKPIの再設定
(1)インスタ映えするメニューの評判は好調でした。このメニューが注文されるとインスターで拡散され、お客さんが増える現象が観測されました。
(2)そこで、この商品の注文数をCSF(重要成功要因)としました。
(3)KPIの設定は一つが望ましい。ビジネスにおいても、資源(人、物、金、時間)は有限です。私たちが行うことは、有限な資源についてどこにどのように使うのが有効なのか、を決定することです。そこで、インスタ映えする商品の注文数をCSF(重要成功要因)とします。CSF(重要成功要因)は、1番重要なKPIのことです。
PDCAサイクル
(1)KPIを測定するだけでは、業績は改善しません。
(2)A店では、毎月の女性顧客の来店数(KPI)を見ながら、お店での目標も変わっていくべきです。
(4)女性客の来店数とお客さんのヒアリングを頼りに、女性客の集客の施策について、ブラッシュアップさせていきます。
(5)アイデアを出し合って、商品開発をするには、風通しのよい雰囲気であることが必要です。根性論ではなく、会議において、各人が活発に発言できているか、をチェックし、その発言の様子を給与に反映させて、プロセスを評価する仕組みを作りました。
(6)最終的な、会社の施策についての決定は以下のようになりました。
会議の議事録 インスタばえするメニューを月に1点開発する。 そのメニューは、味においても、女性のお客さんが10点を付けるものであること 女性客は、カロリーを気にしながらもガッツリ食べたいと考えいる。野菜を多めにいれるなど、言い訳の要素を加味しつつ、こってり感のあるメニューとすること |