Q プロジェクトの不測の事態を予想するために、どんな事例(ベンチマーク)集めてどのように活用すべきですか。
2025/07/14 更新
プロジェクトの定義
(1)例えば、ルーティンワークは、毎回決まっている業務を行うことを言います。
(2)プロジエクトは、何らかの目的をもって、それ以外の業務を行う業務です。
遅延と、予算オーバー
(1)プロジェクトは、予想がつかないことが多く、遅延や予算オーバーになりがちです。
(2)プロジェクトは、前例のなく、関係者の不安であったり、他の事例とは異なる(独自性がある)から仕方がない、といった正当化によって、問題を大きくしがちです。
(3)以下のような参考事例の情報を集めることで、自分のプロジェクトを客観視する努力をしましょう。
①類似事例
(1)類似事例を集めることは、事案の課題や問題点を検討するのに役立ちます。
(2)類似事例が見つからないときには、見つからない理由の検討が必要です。
成功事例がないから見つからないのか。それとも、別の分野で同じ視点で事業化を試みたケースを見つけることができるかもしれません。
②類似状況事例
(1)自社のプロジェクトが取り巻く事情環境と、似ていると思われる別のビジネスモデルを探してみましょう。
(2)ビジネスモデルは似ていないが、大手の競合他社が存在しニッチな分野を攻めている分野等で、別の視点で参考になる事例を探してみましょう。
③類似性ベース予想
(1)①②の情報を元に、自社のプロジェクトの5年後を予想してみましょう。
(2)過去の事例を参考に、不測の事態も想定に入れてみましょう。
④失敗原因予想
(1)失敗の原因を複数挙げてみましょう。
(2)1年後を予想して、「完了が予定を10ヶ月遅れたその理由は、」という仮想前提にて、理由を上げてみましょう。
(3)潜在的な問題点の明確化に使います。
⑤関係者の複数予想
(1)プロジエクトの関係者複数に同じ質問をしてみましょう。
(2)その質問のブレを測定して集計しましょう。
(3)同じ質問について、回答がブレるということは、その程度のズレがそもそも存在することを意味します。
以上を考慮のうえで、プロジェクトの不確実性を把握することが有益です。
参考
ハーバードビジネスレビュー2025年8月号34頁以下